卒業

卒業式の「練習」を狂ったようにして得られるものはなに?

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ブログでも書いた内容ですが、いっぱい読まれているみたいなので、noteでも転載します。→ http://yossense.com/graduation-ceremony/
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今回はわたしがいつもこの時期になると思う卒業式の「練習」についてです。ええ。撲滅してほしいです。


卒業式の練習をする意味がまったくわからないので、教育関係の方に問いかけるような文章にしています。



●そもそも卒業式に「練習」っているの?

いやいやいや、ごめんなさい。しょっぱなから核心をつきますけどね、なんで「卒業式」に練習がいるんですか?


卒業式って本番だけでいいような類のものです。卒業って学校を出て次の進路に進むことを祝う(?)式ですから。


大袈裟に言うと、結婚式や葬式の練習をするぐらいの違和感をわたしは持っています。おかしすぎでしょ。



●授業を削ってまでやる価値があるの?

この卒業式の練習ですが、2週間か3週間前から授業や休み時間を削ってまで行われるんですよ。


なんなん? 授業を削るほどの価値があることなの?


ただでさえ、この季節ってインフルエンザの学級閉鎖で授業時間が減ってたりするんですよね。


そんなことやっている暇があったら授業した方がいいんじゃないの?



●在校生が出席する理由はあるの?

卒業式に在校生が出席させられるんですよね。これも意味がわかりません。だって、卒業式に在校生として参加した過去を思い出してくださいよ。


「はよ終われー!」


こんなことぐらいでしょ。思っていたのは。


で、在校生がやることって、テンプレートになっているセリフを言わされるとか、わたしの時代なら海援隊の『贈る言葉』を歌わされるとかです。


未だに小学校のときに言っていたセリフとか覚えていますよ。


「運動会のーかけっこでぇーケガした足に包帯をーやさしく巻いてくださった……お姉さん(全員で)」


いや、どんなシチュエーションや! 包帯するなんてどんなケガや! ありえへんからマジで!! もはや妄想やで!(女はこうするべきっていう偏見でもあります)。


こんなスーパー茶番なことをさせられるために授業を削って練習するんですよね。マジでアホすぎでしょ。


せめて在校生はふつうの授業やりましょうよ! 時間は有限です。



●軍隊教育ですかソレ!!

そもそも、起立とか着席をみんな一斉に強制させられるのも気持ち悪い。先生の「起立」っていう掛け声もやめてほしい。軍隊ですね、まさに。


起立の仕方とか礼の仕方も一つの型に当てはめようとしますが、あれもイヤすぎ。


1人の個としてではなく、群衆としてしか見ていないんですよ。全体としてみて美しいかどうかにだけ焦点を当てているから、そろっていないとダメ!になるんですね。


21世紀ですよね今って(笑)。



●性差別じゃないの?

あとすごく気になるのが、性別を境目にして型を変えることです。


・女子: 両手を揃えて(あわせて)膝の上に置く。両足は閉じる
・男子: 手をグーにして膝の上に。両足は肩の幅ほど開いて


これはホントにやばいです。完全に病気ですね。


こういう動作を「性」に関連付けるのは本当に日本の性差別を生産している元凶です。この時代になってまだこんなことをやっているんですよ。


驚くべきことに「LGBT」の存在を完全無視です。セクシャルマイノリティーへの人権侵害です。


未だに日本ではこんなことを学校で学ばされているという……。まさに「隠れたカリキュラム(The Hidden Curriculum)」です。はやく廃れるべき。



●なんで動いたらいけないの???

うちの子どもや甥っ子の小学校の話を聞くと、ちょっとでも動くと「動いたらダメ!」と注意されるんだそうです。


甥っ子のところはけっこう厳しく言われるそうで、甥っ子は緊張しすぎて気持ち悪くなって保健室に行ったそうです。かわいそう……。


だって、全校生徒が密集して、緊張感を与えられて、ちょっとでも動いたら注意される。小学2年生にこんな体験は不要ですよ。得るものなし。


わたしが中学校のときは最悪で、怒鳴られたりしてましたね。メガホンでシバかれたり……とかふつうに見かけている時代でした。完全に拷問で、人権侵害です。


いや、これは本当に理解不能すぎなんですけど、顔がかゆくてそれをかいても「動くな!」と注意されるのはなぜですか?


なんで式の間は動いてはいけないんですか?


人間の行動を抑制し、動いたら制裁(注意)を加えるって……ぶっちゃけ法律に触れないのですか?


「動くな!」なんてセリフ、銀行強盗か先生ぐらいですよ、言うのは。



●目的は「操りやすい人間」をつくることですか?

こうやってまとめていると、だんだんと卒業式の目的が見えてくるんですよ。


無価値な卒業式の練習に長々と耐えることで「理不尽なものにも抵抗せず我慢する能力」を身につけること


つまり「操りやすい人間を作ること」です。


「極度な忍耐の追求は『間違ったことにも反抗しない危険な従順さ』を得ること」という記事にも書きましたが、こういう体験は無抵抗な人間を作り出すことにはかなり貢献しています。


こんな行事が何度も行われて、「なんでこんなことせなあかんのやー」と文句を言いながら我慢し続ける経験が蓄積すると、我慢しないことが悪になりますからねー。思考停止とは怖いことです。



●ぶっちゃけ続いてきたから続けているだけですよね?

では何でこんな価値のないアクティビティーをやめないかというと、先生たちがすでに「間違ったことにも反抗しない従順さ」を持ち合わせているからです。


あ、いえ。違っていました。そもそも、おかしいことにも気づいていないんですね。時代に合った運営ができてないんです。


つまり、今までに続いてきたから続けているんです。日本にはそういうのがほんとに多いです。


ほとんどの方がご存知だと願いたいのですが「物事を続けること」自体にはなんの価値はありません。大切なのは、ムダを省いて有益なことに投資することでしょう。


こんな考え方を学校で植え付けられるから、サラリーマンの仕事にもムダが多いんです。それWEBツールで情報共有したらおわりやん……っていうことばかり。


●っていうか「卒業式」自体要らないですよね?

もう、最後に言わせてもらいますけど、「卒業式」自体が要りませんよね?


卒業式(そつぎょうしき)は、教育課程を全て修了したことを認定し、そのお祝いをする式典である。特に日本では、学校教育法施行規則によって定められた学校行事となっている。欧米でも大学の学位授与の式典はあるが、各学校の修了ごとに祝う式典は日本と韓国でのみ見られる習慣である。

卒業式 - Wikipediaより引用しました。


あちゃー、主に日本と韓国ぐらいなんですねー、こんなムダなことをしている国は。


子どもの学力が低下しているとか、授業時間が足りないとか、先生が忙しすぎるとか……こういう声ってよく聞きます。


だったらムダを省きませんか? やめてもだれも困りませんよ。むしろ授業時間も増えるし、先生方の負担も減るし、間違った価値観を教えなくて済むので個人の能力が上がる……と、いいことだらけです。


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というわけで、卒業式はやってもいいんですけど、卒業式の「練習」はデメリットしかないのでやめましょう!



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