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虫愛づる姫君  私と昆虫食

内山昭一先生へインタビュー

前回は昆虫食の第一人者である内山先生に、お伺いした
昆虫食を推進する目的についてのご意見を取り上げました。
今回は先生への2つめの質問について取り上げます。

Q2 昆虫食の普及にとって大切なこととは

昆虫食が単なる話題や寄食で終わらせないために、
昆虫食の普及にとって何が大切か、先生のご意見を
伺いました。

  昆虫食の普及のカギは
         「好奇心」「虫好き」「グルメ」

 普及にとって大切なことは一定量を安定供給させることで、
コオロギが昆虫食として他の昆虫よりも認知度を上げた理由は
コオロギは、飼育のノウハウが確立されていることもあり、
年間5~6回成虫を出荷することが可能な点が挙げられます。
ただ、これだけでは普及は難しく、昆虫食の普及の鍵である、
「好奇心」「虫好き」「グルメ」の3つをどのように伸ばすかに
かかっています。そのために昆虫食関連団体を中心に、
発信力を高め、昆虫食の味や食感、栄養面での正しい知識
提供すると同時に、楽しさ、美味しさを実感してもらう
機会を増やすことが大切になります。又、ここでも普段の食卓に、
昆虫が上がるための3つのプロセスが大切になります(3つの
プロセスについては、前回の記事を参考にしてください)。

昆虫食としてカイコを食べることは、
           飼育技術の伝承にもつながる


 飼育のノウハウが確立している昆虫といえば、カイコがいます。
飼育のノウハウは、日本人がカイコから生糸を生産するために、
昔から改良されながら、今日に至るまで受け継がれてきた貴重な技術です。それだけでなく、カイコは、逃げない、飛ばない、鳴かない
という良いところもあります。これらの点から
生糸を生産する養蚕から昆虫食としての養蚕が注目されています。
昆虫食としてカイコを食べたり普及させたりすることは、環境悪化や
食料不足の問題を解決するだけではなく、日本古来の文化・技術である
養蚕を伝承する役目も担うことができます。

 今まで”食品”として捉えられず、むしろ”禁食”として捉えられている
昆虫食の普及の難しさを考えさせられました。
 次回は、先生へのインタビュー
Q3   「食べられる虫ハンドブック」という本を出版された理由

について取り上げたいと思います。先生、ありがとうございました。
 
yosino






 

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