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 虫愛づる姫君  私と昆虫食

内山昭一先生へインタビュー


ずいぶん暖かくなってきて、虫がもぞもぞ顔を出すシーズンになりました。
そんな春のある日、昆虫食の第一人者である
内山昭一先生に、昆虫食について伺うことができました(感謝)。
昆虫料理研究家として長年、その可能性を追求していらっしやる
先生ならではのご意見を6つの質問を通して
まとめさせて頂きました。今回は1つ目の質問を取り上げます。

Q1 昆虫食を推進する目的とは


今、昆虫食が話題になっています。それは、2013年に国連食糧農業機構
(FAO)が、世界の食糧問題の解決法の1つとして、昆虫食を
推奨したことが大きいと思います。その一方で先生は、それ以前から
昆虫食を推進していらっしゃいます。そんな先生が昆虫食を推進する
目的を聞かせて頂きました。

昆虫の美味しさを知る喜びを分かち合うこと
昆虫が普段の食卓に上がる食材になること


先生まず、昆虫食は美味しいものだということを喜びとして
分かち合うことが大切だとおっしゃいました。そのために、
昆虫が普段の食卓に上がる食材になることを、
目標としていらっしゃるそうです。それらの実現に向けた
3つのプロセスについて、教えてくださいました。

第1期として 
実食体験や見た目の改良をして、昆虫は食べ物という認識
固定させること。
ここでは、好奇心、奇食、昆虫が好き、といった関心に着目し、
それらを維持、拡張することが大切になるそうです。

第2期として
料理店、レストランで昆虫料理が気軽に食べられるように推進し、
美味しく食べ、味、におい、食感の多様性を知ること。
ここでは、1つのビジネスとして捉え、グルメ、旬、環境問題など
の関心に着目し、それらを維持、拡張することが大切になるそうです。

第3期として
自宅で昆虫食を調理できる環境が整ったり、、スーパーの肉・魚コーナー
の隣に昆虫コーナーが設置されるなど、日常のメニューに昆虫が加わって
普通の食材になること。

環境・食料の問題の対策として、昆虫食が注目

また、昆虫食はSDGsや環境・食料問題の観点からも持続可能な食材として関心が高まっています。2013年にFAOが昆虫食を推進したことを機に
ヨーロッパでは、スーパーマーケットに昆虫の加工食品が並んだり
しています。その点では、日本は遅れているので、今後は3つのプロセス
と合わせて推進することが大切だと先生はおっしゃいました。

昆虫の食糧保障、暮らしそして環境への貢献                https://www.fao.org/3/i3264ja/i3264ja.pdf      


昆虫の食材としての良さやを知り尽くした先生ならではの、
ご意見を伺うことができました。次回は、先生へのインタビュー、
Q2  昆虫食の普及にとって大切なこと
を取り上げたいと思います。先生、ありがとうございました。  yosino


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