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 これは、宇根良彦のエッセイである。

 

 これは、宇根良彦という人間のエッセイである。

 聞き覚えがない名前だな、と思った人もいるだろう。なんだか芋臭い名前だなと思った人もいるはずだ。

 仕方のないことだ。

 僕、宇根良彦は、至って何者でもない、ただの大学生である。世に出たことはないし、金もないし、大志もない。恋人もいない。

 さらにもう一つ。
 
 このノートには、今後一切有意義な情報が何一つとして投稿されないことを断言しよう。ここには便利な家電のお得情報も、簡単で美味しいパスタの作り方も乗らない。困ったことだ。

 したがって、このノートに投稿されるのは、芋臭い天パの大学生のしがない日常である。

 これは僕個人の記録を目的としたものだ。

 だから全く世の役に立つものではない。

 とはいえ、せっかく世に出す文章なんだから、どうにか読むに値する文章を書くことを心がけたい。

 また、僕の周りの人間もこのエッセイには登場するだろうが、名前はすべて仮名にさせていただく。個人情報保護のためだ。同じ理由で、会話や情景に多少の脚色を施させていただく。

 というわけで、今後制作されるエッセイに頻繁に登場する人物を二人ほど紹介しておこう。

・宇根良彦
 当エッセイの筆者である。芋臭い大学生と先述したがそれはやや語弊があった。たしかに彼には田舎者特有のおっとりした雰囲気を持っているが、それはあくまで、どこかチャーミングで親しみやすいということである。また彼の顔はよく見る大変勇ましい顔つきをしており、まるで誇り高い武家の者のようでもある。少なくとも本人はそう言っている。志摩君からは、とある経緯でSNS上で「鉄乳首」という名前をつけられている。

・志摩君
 宇根良彦の友人。高校からの付き合いであり、同じ大学に通っている。サブカルチャーと柿の種をこよなく愛しており、AKIRAのTシャツをよく着ている。わさびが苦手であり、宇根からは「舌児童」というあだ名をつけられている。
 

 


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