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父のこと

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私の父は、高品格という俳優でした。最初から最後まで、映画・テレビで脇役を演じました。没後30年になりましたので、忘れないうちに、ちょっととぼけたユーモアのあった父とのエピソードを…
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2024年3月の記事一覧

山本迪夫さんのこと

「父のこと」は終わりましたが、番外編として、父が、そして僕自身が大変お世話になった山本迪…

向後善之
3か月前
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父のこと11 信頼する勇気

僕の中で今でもはっきりと覚えている「最初の冒険の記憶」は、小学校に上がる直前のできごとで…

向後善之
3か月前
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父のこと10 マラカスとソンボレロ

結果的に最後となった父との電話からしばらくして、変なことが起こりました。僕は、1週間ほど…

向後善之
3か月前
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父のこと9 旅の行き先

入社以来、僕の勤務地は岡山でした。入社時の面接で、本社の人事課長から「向後くんは、ずっと…

向後善之
3か月前
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父のこと8 麻雀放浪記

静脈瘤の手術の後の12年間は、父の役者として絶頂期になりました。NHKの大河ドラマや朝のテレ…

向後善之
3か月前
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父のこと7 父の臨死体験

僕が子供の頃は悪役ばかり演じていた父だったのですが、石原裕次郎さんの映画「夜霧よ今夜もあ…

向後善之
3か月前
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父のこと6 東寺が呼んでいる

小学校時代、僕の学業成績はイマイチでありました。2歳下の弟と同い年のいとこはとても成績が良く、通知表の時期になると、ちょっと気まずい思いをしていたのですが、まだごまかしがききました。学校の先生の、何が根拠かわからない「お前は、やればできるんだから頑張れ」という言葉を都合よく信じ、「まあ、そのうち頑張るさ」とうそぶいて遊び呆けていたのですが、中学になると、中間テスト期末テストという好ましからぬ儀式が始まり、自分のできなさ加減が明白になってしまいました。主要科目の学年順位などが知

父のこと5 空回りの中2病と泰然自若

父との外出は、小学校の高学年あたりからあまりしなくなり、中学以降は、滅多になくなりました…

向後善之
3か月前
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父のこと4 ロケ現場と撮影所

僕が子供の頃、家の近所で映画のロケーション撮影があり、父が、その現場に連れて行ってくれま…

向後善之
3か月前
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父のこと3 嵐を呼ぶ男

「嵐を呼ぶ男」 僕が5歳の時のことです。 ある日、父が突然、僕を映画に連れて行くというの…

向後善之
3か月前
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父のこと2 壇ノ浦から銚子まで 

「壇ノ浦から銚子まで」  僕が小学校三年の頃だったと思います。僕は、自分の苗字のことで友…

向後善之
3か月前
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父のこと1 とんかつは知っている

「とんかつは知っている」  この3月で父の没後30年となりました。父は役者でした。芸名は高…

向後善之
3か月前
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写真4 劇団員時代 高品格

メイクアップ中 お芝居の中の一場面なのか?宴会中なのか?「ちょっと、そりゃないぜ」とでも…

向後善之
3か月前
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写真3 テレビ番組 映画 高品格

*もし、肖像権などで問題がある場合はお知らせください。該当する画像は速やかに削除します。 大都会 闘いの日々 1シーン こう見えても、父(真ん中)は、刑事役です。悪役ではありません。 拳銃を突きつけられて「どこの組の者だ!」と凄まれた時、丸山刑事(父)は、「桜田一家だ」と答えます。桜田門=警視庁・・ってことです。 長七郎シリーズに出ていた時の父。この時は良いお爺さんの役です。 撮影現場での父 左が山本迪夫監督。右が父。 あぶない男を演じる父 タモリさんの番組「今