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ホントにあった怖〜い話(霊的なものではありません)@老人ホーム

僕が子どもの時の夏休みといえばみのもんたの「あなたの知らない世界」が好きでかぶりついて見てました。
怖い番組を見たその日のお風呂は、怖いので髪を洗っている時は目を開けながら石鹸を洗い流してましたね。
#目が痛え

社会人1年目を介護士として老人ホーム(特養)で働き始めました。
30年経過した古い平家で100名の要介護者の方が暮らしてました。
昼間は陽の光が入るので明るいのですが、夜は照明がないと真っ暗。
夜に点ける常夜灯はほんのり明るくなるくらい。廊下は薄緑色。非常灯の緑色と相まって怪しい緑色の空間が拡がる。

非常灯のイメージ

どこにでも霊感の強いスタッフはいる。しかも老人ホーム。ここで亡くなる方もいる。結構な人数いる。

「あの部屋の天井角によくいるんだよね」
「外庭見るといるんだよね」

新人だった僕がビビるのを楽しむかのように怖い話をわざわざしてくれる。
#わざわざね

夜勤は4人で行う。巡回に行く時は懐中電灯を持って一部屋一部屋をまわる。
仮眠中は2人で全部屋(30室)を巡回する。1人で15室を巡回する。

夜勤スタッフが待機する部屋は蛍光灯で明るい。明るい部屋から暗い廊下はあまり見えない。
巡回のために明るい部屋から暗い廊下に出る。目が慣れていないので暗い廊下の先が見えない。少し慣れてくると廊下の奥の方で何やら動いているのを感じる。車椅子にしては低すぎる。
「えっ!なに!怖っ」と心の中で叫ぶ。
怪しい薄緑色の空間(廊下)に長座で這っているおばあちゃんAだった。必死の形相でこちらに向かってきた。
「おしっこ!」とのこと。
そっと車椅子に乗せてトイレに連れていきました。

長座はコレ

基本的にはみんなベッドに横になって寝ている。中には自分で起きてトイレに行く方もいる。

部屋の扉は引き戸。やや重い引き戸を開けて部屋の中に入る。懐中電灯の光を床に向けて奥までいく。光が顔にあたると起きてしまうからだ。足音は極力たてずに入る。音で起きないように。

一部屋巡回が終われば次の部屋に。
ベッドにいること、寝ていることを前提に扉を開け入っていく。
次の部屋も当たり前のように扉を開けた。
扉を開けると僕のすぐ目の前に顔が!!
「ぎゃあーーー!!」と僕が叫ぶ。
おばあちゃんBが扉の目の前に立っていた。
おばあちゃんBはまったく驚いていなかった。

おばあちゃんBは深い認知症の方だ。
トイレに行きたくて目が覚めたけどどうしていいか分からず扉の前で立ち尽くしていたところを僕が入ってきて鉢合わせになった形だ。

怖い話というよりビビった話ですね笑

老人ホームや病院の夜というのは不思議な空間です。今は怖さはほとんどありませんが、若い時はそりゃ怖いなぁと思いながら仕事してました。

あなたの不思議体験あったら教えてください。

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