トオル ヤスナガ

今、夢を見ていた。

トオル ヤスナガ

今、夢を見ていた。

最近の記事

綾倉聡子を訪ねて

※目を通していただく前に、是非とも『豊饒の海 』四部作、中でも『春の雪』をご覧になられたい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー それはまるで時間と空間を超越して、涅槃に入っていくような境地であった。 その日はまだ七月だと云うのに朝から茹だる様な暑さで、雲間から照りつける陽光が豊穣の大地から湧き出た水分と混じって何とも陰湿な匂いが空気中に充満したかと思えば、その生命の発芽を今か今かと待ち侘びた蝉たちの魂の叫びが木霊する、まるで生死の間に架けられた橋の欄干に立って

    • ライ麦畑で捕まえられない!

      最近、贔屓の店のInstagramの投稿に一目惚れをしてブーツを購入した。人生で初めてのブーツ、それも月の手取りくらいの値段の。ブランド名はない。あるデザイナー?職人さんが1人で作っている。 最近は専らバイクに乗りたい。400ccのクラシックなやつ。だが、あいにく中型免許もバイクを置ける駐輪場も持ち合わせていない。だからこそ、まず初めにブーツを買った。男らしいごついやつ。ソールのつま先部分にトゥースチールがついている。ねぇ君、僕に蹴られたら痛いよ。アスファルトも悲鳴を上げる

      • 引退ブログあとがき。

        社会人になってはや半年、幾許か社会の荒波に揉まれ、自己欺瞞に奉仕する自分に徐々に慣れてきてしまっていることを実感しています。 学生の頃から「働く」ことに微塵も興味も意欲もなく(今もそうです)、だからこそ?ザ・サラリーマンの人生を歩んでみたく今の業界に足を踏みれました。そういう意味では、今の苦しみも、憂鬱も、怠惰も全て本望ではあるわけですが、やはりその中でも思うことはあるわけです。「これからの人生をどう生きるか」、これは常に考え続けていることで、自分のキャリアの選択肢の組み合

        • 「又、会うぜ。きっと会う。グラウンドで」

          以下半年以上前に書いたブログをnote処女作として再掲いたします。当初のものより一部修正を加えております。 ————————————————————— 早いところでもう2月ですね。福岡では先日、数年ぶりに雪が積もりました。2月、雪で私が思い出されるのは、中学生の時に見た「冬のソナタ」でしょうか。私のピアノの十八番である挿入歌「My Memory」が冷え切った心によく染みます(コロナ禍に練習して唯一弾けるようになった曲です)。最近巷では韓流大ブームが巻き起こっていますが、私

        綾倉聡子を訪ねて