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タイポグラフィの基礎 その⑥ 〜行間と行長〜

文章を扱う際に忘れられがちなのが、この行間・行長の設定です。
ウィキペディアなどで調べ物をした際に、ブラウザいっぱいに広がる文章を読んでいて、読むのが辛いと感じたことはないでしょうか?
今回は文章の「読みやすさ」を向上させるための基本的なテクニックをご紹介していきたいと思います。


行間・行長について


まずは文章を扱ううえで意識すべき2つの概念、「行間」と「行長」があります。

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行間(ぎょうかん)
行間とは、行と行の間隔のことです。
行間を広くするとゆったりとした印象になり、狭くするとギュッとまとまった印象になります。

行長(ぎょうちょう)
行長とは、1行あたりの行の長さ、つまり1行に入る文字数と考えてもらえればOKです。行長を長くしすぎたり、短くしすぎたりすると文字が読みにくくなります。

この二つに適切な基準を設けることで、文章の読みやすさを向上させることができます。


一般的な基準


行長・行間について、文章の読みやすさを考慮した一般的な基準があります。

行間の基準
行間の高さを文字を含めて考えた場合、文字自体の高さが100%としたら、行間の高さは文字を含め140〜160%に設定すると文章が読みやすくなります。(文字の高さ100%、余白が40〜60%)
Webの世界でいえば、テキストに対しCSSでline-height:1.4 ~ 1.6を指定する形になります。

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行長の基準
行長を長くしすぎたり、短くしすぎたりすると文字が読みにくくなります。
一般的には30〜40文字程度、が最長だとされています。また、最短では13~15文字だとされています。行長が長すぎると目で文字を追っているうちにどの行をよんでいるのか見失いやすくなりますし、短すぎると時幅の違うアルファベットや数字が入った際に文字を綺麗に組むのが困難になります。

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行間・行長の関係


通常、行間と行長はそれぞれ単独で設定するのではなく、同時に設定します。
行長が長い場合は行間を広くし、行長が短い場合は行間を狭くすると、読みやすくなります。

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今回のまとめ


・文章の段組みには「行間」と「行長」という概念がある。

・文章を読みやすくするには、「行間」と「行長」を適切な値に設定する必要がある。

・行長が長い場合は行間を広くし、行長が短い場合は行間を狭くする

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