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【最新】新しい「手引き」から導く、J Osler攻略

 こんにちは!相川吉剛(あいかわ・よしたけ)です。
 僕は2023年8月に「最短で内科専門医に導く、J Oslerの教科書」を公開させていただき、お陰さまで多くの先生方に読んでいただきました。
 これまでJ Oslerのルールや攻略法を単一の資料から理解できるものがなかったため、「J Oslerの教科書」では既存の資料や発信に加え、僕のTwitterに寄せられた情報などを元に、詳細な解説、現実的な病歴要約の書き方を記載しました。
 ('X'が現在の正しい名称ですが、慣れないのでTwitterで統一しています。おじさんですみません)
 そんな中、10月12日、新しい「手引き」が内科学会より公開されました。J Oslerのトップページの「作成の手引き」「評価の手引き」より新しい資料にアクセスできます。

なんの前触れもなく突如「新しい手引き」をリリースしたことをお知らせする内科学会

 これまでのJ Oslerに関するルールや規則といえば、学会関連のホームページや研修手帳など、複数の資料に分散しており統一性がなく、どこにも明記されていない「未公開ルール」があるなど、お粗末なものでした。参考までに、今までのJ Osler関連資料を添付します。

・J Osler画面右上にある「マニュアル」
・内科学会「プログラム整備基準」
https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/2018/09/2017-program.pdf
・J OslerのHP
https://www.naika.or.jp/nintei/j-osler/evaluate/
・研修手帳
https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/2015/08/2015-log.pdf
・内科学会のHP
(https://www.naika.or.jp/nintei/shinseido2018-2/shinseido_faq/)

 上記の資料だけでもすでに5つもあり、理解も非常に難しいものでした。   では、今回新たにリリースされた「作成の手引き」と「評価の手引き」は、これまでの資料と違い分かりやすいものなのでしょうか、読む価値はあるんでしょうか。あるいは、この新しい手引きだけ読めばJ Oslerのルールが
全て理解できるようになっているんでしょうか?

(以下、J Osler病歴要約「作成の手引き」と「評価の手引き」を主に添付画像として使用しています。それぞれの画像にはページ数を付記しています。それ以外の画像は僕のnote記事やツイートなどであり、クリックすると元のサイトとリンクしています)

「作成の手引き」上記画像をクリックすると、リンク元に飛びます
「評価の手引き」上記画像をクリックすると、リンク元に飛びます

結論:「作成」も「評価」も熟読せよ。でも足りない

両方読んで

 結論から申しますと、「作成の手引き」「評価の手引き」ともに非常に重要な資料になっています。内科専攻医の先生たちは必ず読んでください。 
「作成の手引き」が専攻医向け、「評価の手引き」は指導医向けに作られたようですが、後者も読みましょう。これから解説しますが、専攻医側が理不尽な評価に対抗するための盾となりうるからです。

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