見出し画像

5年働いて、ひと月また働いた感想。

みなさん、お元気ですか。休館中なので全体的には元気じゃないかもしれませんね。変わらず元気であろうと勝手に思っています。
片平は、いつも通り元気じゃありません。よくご存知の通り、いたって健康です。新しい職場では、まだまだ周りの様子を窺っています。

肩書きから"科学コミュニケーター"が外れてひと月が経ちました。新しい名刺も届きました。今日は、このひと月で気づいたこと、お伝えしたいことを書きます。読んだ人の何人かには、参考になる気がしています。

noteで全世界に公開しておいてなんですが、"知ってる人に伝えるため"の"片平さんっぽい言い回し"で書いています。内容も個人の意見に超偏ります。
同じ科学コミュニケーターさんでも、同じ職場にいる/いた人でも、冒頭のみなさんに自分が該当しないと感じる方は読むのをお勧めしません。どちらかと言うと、(少なくとも真面目には)読まないで欲しいです。

まず、最初に伝えたいこと、ひとつめは、

すまんかった。

何かにつけ、もうちょい考えろ、とか、スライドやらサイネージを丁寧に作れ、とか、いろいろ、あーせーこーせー、と。ちょっと失敗したって100億人が爆死するわけでもない些細なことに、相当なお願いをしてしまっていたらしい。そんなことを痛感するひと月でした。

ふたつめ、

キミたちの普通が実はすごいねん

日頃、コミュニケーションにおいて当たり前にしていた伝えるための工夫(みなさんにとって当然過ぎて工夫とは言わないレベルのこと)は、現職では全く当たり前ではありませんでした。

今の職場が特別酷い訳ではないはずです。それぞれ研究開発において、優れた人ばかりだと思っています。しかし、ことコミュニケーションにおいては、みなさんを懐かしまずにはおれません。

ここで見る資料は、ギッチリカラフル歪な矢印が満載です。情報の「何を」「誰に」「何のために」伝えるのか、そうした視点を持って作られたものを見ることは稀です。伝え方、を学ぶ場面が教育カリキュラムに組み込まれていないことを改めて感じました。相当なコミュニケーションロスが起きていると思います。

多くのひとが、そのことに気付きすらしません。修正すべき、と思える視点を持っていること(「これは片平に文句を言われそう」と思ってくれるなら幸いである)は、コスト改善の宝の山の在処を見つけているという意味で世の中での活躍の余地は無限にあります。

みっつめ、

そのすごさを言葉にせえ

科学コミュニケーターとは何者なのか問題は、もはや永遠のテーマ(笑)なので、触れないけれど。提案したいのは、いったん君たちが未来に向けてそれぞれに活動している想いや、科学との向き合い方とか、そういうのは置いておいて。


「少々複雑なことでも(ここを科学といってしまうと誤解を招く気がする)、きちんと情報を整理して、聞き手にわかるように伝えられます。」というSCにとっては初歩の初歩と思うようなことを、最大の特殊技能と認識することが大事ではないかと。例えばフロアで話す時、どんな工夫をしているのか、を事細かに言葉にしてみてはどうでしょう。

言葉にすると誰でも出来るようなことに聞こえるかもしれないけど、普通にそれが出来るのはとても立派なことです。他のSCに比べたら自分なんてまだまだ、と謙遜するのはやめたまえ。2軍のプロ野球選手は、世の中的にはめっちゃ野球上手いです。野球場と違って、コミュニケーションが生まれるフィールドは無限にあります。


顔の思い浮かぶキミとキミとあと意外とキミのことも想定して言っているぞ。お前は別にいいよ、好きにしなよ。
次の活躍の場をどこにするも自分次第だけれど、自分に何が出来るのかを説明できるのは大事だぞ。相手がキミたちのことを良く知っているならいいけれど、知らない人に説明するには、伝えたいことの多すぎる仕事だから、よく考えないと伝わらなかったぞ。

六本木からは以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?