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分龍雨

明日は旧暦5月20日。 渋川春海の編んだ貞享暦では、夏至の次候は「分龍雨」で、それ以前の宣明暦の「蜩始鳴」とも以降の宝暦暦の「菖蒲華」とも違い、異彩を放っている。 古来中国では、旧暦5月頃の雨の多い時期に、分龍節と呼ばれる豊作祈願の祭祀が広く行われていた。現在でもベトナム国境に近い広西の少数民族・毛南族の分龍節の祭りは、まさにこの時期に盛大に行われているようだ。 竜の体を分つほどの激しい雨だとか、龍たちがあちこちにわかれて各地に雨をもたらす、などという。 清代の江南・蘇州