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『GIG WORK』 長倉顕太

■正社員よりギグワーカー
■コンテンツを制す者は世界を制す
■凡人のための人生戦略

「ギグ」とはジャズミュージシャンの間で使われていた言葉で、ライブハウスなどでの単発の演奏のこと。「ギグワーク」とは、プロジェクトごと、空き時間を使って、会社員という形でなく労働すること。


■正社員よりギグワーカー
日本は世界の中で没落しつつある。一昔前はデフレ効果で物価が下がっていくから置いておくだけで預金の価値が上がっていった。しかし今の日本の将来に安定なんてモノはない。
それに加え、社会システム、教育システムは最悪と言っても良いほど。画一的な学校教育は答えを教えてもらわないと自分で考えられない若者を作り出した。議論しない、本を読まない、検索機能で見たい情報だけが表示される。脳は知っていることしか認識できない。知らないことは積極的に「勉強する」「体験する」ってことをしなければならない。「教えてもらってないから出来ません」っていうのは「何も見えてません」って状態。
結果、「やりたいことがわからない」という若者が急増。まずは、「選択肢を増やす」ことを考えろ!
没落しつつある日本において正社員は、なんでも言う通りになる奴隷。資本主義では資本家になるか、資本家に気に入られるかしか労働者の生きる道はなかった。

ところが、インターネットテクノロジーの発達で、資本家と労働者という枠から外れた人達が増えてきた。
プロジェクトごと、空き時間などさまざまな形で会社員という形以外で働く「ギグワーカー」だ。
ギグワークを組み合わせることで、時間・場所・人が選べるようになった、つまり「選択肢が増えた」のだ。
ただし注意「下請け」にならないこと。下請けとは生殺与奪権を握られている状態だ。


■コンテンツを制す者は世界を制す
昔からコンテンツ(情報)をコントロールするものに世界は支配されてきたと言って良い。
お金や宗教もコンテンツの一つだ。新しい話ではトランプ大統領、ブレグジットの国民投票に影響を与えるためFacebookデータを使用していた疑惑があった。コンテンツの扱い方で政治すらも変えることができるのだ。
ひと昔前までは、テレビや新聞などの大手メディアしか情報発信ができなかった(大手メディアにコントロールされていた)。
しかし、今はSNS、ブログ、YouTubeなど誰でも情報発信ができる時代になった。
そこで重要なのは影響力を持って情報を発信していくことだ。インスタグラムに一回投稿するたびに100万ドル以上の収益を上げるセレブもいるが、まさに人生をコンテンツ化し、影響力を最大化した結果。上位のギグワーカーになるためには影響力が不可欠なのだ。
情報を発信する側にまわり稼げるようになれば、選択肢が増える。人生の豊かさのポイントは選択肢を増やすことにある。

実は人が惹きつけられるのはコンテンツではない。「コンテクスト(文脈、状況、前後関係という意味)」なのだ。むしろコンテクストしか重要じゃない!
例えば、ジャニーズJr.がデビュー前に東京ドームを満員にする。デビュー前から応援することで、自分の役割に価値を感じているのだ。消費者はコンテンツの価値なんかどうでもよくて、コンテクストにおける自分の役割に熱狂するのだ!「何をいうか」より「どんな人がいうか」が重要になってくる。


■凡人のための人生戦略
やりたいことを見つけるなんて時間の無駄!まず現在地を知ること。
「やりたいこと」より「出来ること」にフォーカスする。「自分を還元する」意識で、出来ることをひたすらギブし続ける。
「ギブ・自分の還元」の向こう側にチャンスがある!それをし続けると人を紹介してもらえるようになる。チャンスが向こうからやってくるのだ。

人には4つの資源がある、「お金・才能・時間・人脈」。
初めは誰でもお金と人脈はない、これを読んでいる人には才能だってないだろう。しかし、時間だけはみんな平等に24時間しかないのだ。チャンスを呼び込むために、呼び込んだチャンスを掴むために、この誰にでも平等な時間を自己投資、インプットに全部当てる。
インプットとは「知識」と「経験」。人間は脳の中にある情報を通して世界を見ている。つまり、インプットが変わると見える世界が変わってくる。

アウトプットは「選択肢を広げる」という目的を設定し、4つのステップを踏んでいく。
フロントコンテンツ(情報発信)・・・日々の活動の中で気づいたことなどを発信し、どういうライフスタイルを送っている人なのかを知らしめる
ポジション(キャラクター)・・・「敵を作る」影響力のある考え方(あくまで考え方で人ではない)を批判し、その影響力を利用する
ポジショントーク(コンテクスト)・・・ポジションを確立しどんどん情報発信していく
バックコンテンツ(マネタイズ)・・・ここまで来れば立派な上位ギグワーカー

何を発信すればいいのか分からない人は、レポーターになるといい。ポイントは「マッシュアップ」。音楽用語で、二つ以上の曲からボーカル、トラックを取り出して一つの曲にミックスする手法のこと。つまり二つ以上の何かを掛け合わせることで、情報に付加価値をつけ新たな価値を生み出して発信する。

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