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blog.ver42 ”仲が良い”のと”信頼できる”は違う?

今日はこんなことを考える出来事がありました。
Twitterで同じコミュニティの人(Kさん)が職場の人(Fさん)とスペースをして録音されていたのをたまたま見かけて聞いてみることができました。
そこではこれからお仕事する際の悩みをお二人でお話しされていました。

その内容が患者さんを外へ外出させるといったミッションだ。

その患者さんは自宅からなかなか出ないらしく、少しでも外出をして体を動かそうといった意図があると思われる。
そこら辺は全体で共通認識されているみたいです。

でも。

その方はどう足掻いても外出を拒むそうです。

僕も聞きながら考えました。
これでも一応デイサービスに勤めて自宅から引っ張り出した経験もあるのでそれなりにその状況のイメージはできていて自分だったらと考えたのですが、やはり現場でやっている人のお話を聞くと容易に答えが出てました。

もちろん期限とかはなくても悠長にやっていくわけにはいかないそうですね。



やはり、人を動かすには動機(やる気)が必要だと改めて思いました。
そういう意味では私が勤めているクリニックではそもそも何かの動機があるからこそ、何かを求めているからこそ自宅から出て来院されるのです。
そしてそこにいけばこうしてくれるというイメージができているので、家から出るところからもうすでにバイアスは少なからずかかっているのだと思います。
だからこそ、こうしてくれるだろといった想像が結果にも繋がる理由の一つと考えたら私が患者さんにとって何をしてくれる人なのか、どんなメリットを提供してくれる人なのかを相手に理解してもらうことが認知してもらうだけで変化がありそうですね。

だからこそマッサージだけをしている人は別に何も考えなくてもマッサージだけしていれば変化が出たと勘違いしてしまうのだと思います。
だって”マッサージしてくれる人”、”ニーズに答えてくれて気持ちよくしてもらえるしおまけに体が楽にしてくれる人”なんていう感じにどんな形であれ相手にとって都合のいい人となれば、どんな人でも変化は出せてしまうのです。


話が少し逸れてしまいましたが、そのスペースではどうしたら患者さんが自宅から外に出てくれるかを考えていました。

Fさんの考えとしては、「最近お会いしたばかりだからもう少し仲良くなってから外に連れ出そう」という考えでした。
でも、Kさんの考えとしては「仲が良いだけではその患者さんが動くとは限らないよね。」みたいな雰囲気の回答でした。(お話ししていた言葉が違っていたら申し訳ありません)

その後もFさんの相談に対してKさんの考えを伝えていました。
もちろん合理的な回答で試してみる価値があるんじゃないかなと聞いている私も勉強になりました。
私もデイサービスに勤めていたころは振り返ってみると似たようなことをやっていたなと思うと同時にそれを言語化して人に伝えるということはまた違うなとつくづく反省です。


このお二人の会話を聞いていて思ったのが『”仲が良い”のと”信頼できる”は違う』ということです。

その会話の中でそういったお話もされていたのですが人と仲が良い状況と信頼できる状況は近しいようで全然違いますね。

改めてそのようなことを考えると、私も似たような出来事があったような気がします。


私のところへ毎週のように通ってくださる患者さんがありがたいことに何人もいらっしゃるのですが、何度もお会いしてお話しをすることによって仲良くはなれます。
でもそういった人に『この運動はこういった症状に効果的ですよ!」と必死に伝えて自宅で行うように促すのだが次週確認すると「少しやった」程度なのだ。
もちろんその方がどんな症状なのか、どういった状況なのかによってそもそもその運動処方は適切だったのか?というような問題がさまざま考えられるのですが、それでも何人もそういった人がいるということは仲良くなったからといってこちらの伝えたことを実践(行動)してくれるとは違うのです。

それとは逆で、最近初めてお会いした肩が激痛の新患さんがいたのですが、その方と症状について丁寧に問診や検査などをしてその状況を把握した上で症状説明のほかに今後はどうなっていくか、どうしたらいいのかなどをお話ししました。
するとその新患さんは私に対して初めの対応と最後の対応が違っていました。
初めはややそっけない様子でしたが最後には肩以外に膝の悩みも打ち明けてくれました。
施術時間としては時間はかかったもののおよそ30分お話ししただけで私のことを信頼してくださったのだと実感できました。
二回目はまだお会いしていませんので指示したことを実行しているかはわかりませんがおそらくできていると思われます。(私の肌感覚でしかないのですが。)



だから、何が言いたいかって
『”仲が良い”のと”信頼できる”は違う?』というのはその通りだと思っています。


私の職業的に直接人の体に触れることが多いのでそういった意味ではある程度の信頼性が必要になります。

あなたもどうですか?
仲の良いお友達に腕や脚、背中などマッサージだと言われて触られてどうですか?
マッサージをお仕事としている人にマッサージだと言われて触られてどうですか?

極端な例えではありますが、まさにそういうことだと思います。


今一度、ご自身のお仕事と照らし合わせてみてください。


それでは今回はここまで。

おしまい。

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