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鉋屑(かんなくず)のバラ

鉋屑を知っていますか?

家具職人や大工さんが作業するとき、材料を削ったり表面仕上げをする鉋(かんな)という道具があります。鉋から出てきた削り屑が鉋屑です。

見た目は鰹節に少し似ているかも。きれいな木目はそのままに、ひらひらと舞うほどに薄く削られた鉋屑は、何だか不思議な存在。

元々木工を仕事としていたヨシノブは、2020年の夏、鉋で何かできないかと1か月くらい思いを巡らせていました。そしてある日「神のお告げ」のように天から降ってきたのが、鉋屑から花を折るというアイデアでした。

15年以上物置で眠っていた鉋を引っ張り出し、刃を研ぎ、台の狂いを直すところから始めました。やっと鉋の手入れが終わって久しぶりに引いてみると、たどたどしいながら何とか鉋屑が出てきました。作業を続けるうち、昔の感覚も少しずつ戻ってきた。

花の材料となる鉋屑がやっとできて、見よう見まねでバラの花を作ってみた。最初はもう、ひどいもんです((+_+))。でも数か月くらい試行錯誤しながら折っていると、少しずつバラらしくなってきた。

バラが少し折れるようになったら、今度は色が欲しくなってきた。木は白~茶色が多いので、そのままだとカラフルなバラにはならない。そこで鉋屑を染めることを思い付く。様々な色に染めてみたらとてもカラフルになって、色によって季節感も出せるようになった。

染めたバラは濡れると色落ちしてしまうので、色落ちしないように鉋屑を塗料で塗ることも思い付いた。そうしたら指輪やネックレスなどのアクセサリーも作れるようになった。

こうして進化し続けた鉋屑のバラは、今では様々な作品になっています。

#鉋屑 , #かんなくず , #バラ , #花のある暮らし , #枯れない花








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