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脱衣所の鏡|詩

毎夜、毎夜、脱衣所の鏡を覗く。
覗くというより、覗き込んでいる。
そこには、綺麗なわたしがいつも映る。

楽しく飲んだ日、嬉しいことがあった日ならまだしも、
落ち込んでいる日も等しく、綺麗に映る。

楽しく、明るい日なんて少ない。
いつも何かと失敗して、何かに躓き、落ち込んでいる。
新しい人との繋がりを、わたしはカタチにして、
充実した関係にすることが出来なかった。
今日だって、このことでまだ落ち込んでいる。
それでも、今日も、わたしは綺麗に映る。

これからの時間、もう誰にも会わないし、
一緒に朝まで過ごす相手もいない。
それでも綺麗に、鏡に映る。
どうして、そう見えるのか、よくわからない。

これは、本当のわたしではないかもしれないけど、
でも、
誰の目にも、こう見えていてほしい。
そんなことを、少し思ってしまう。

鏡に映った自分自身を見て、笑顔を作ってみる。

まだなんとか笑えてる。

大丈夫。
明日という日を、わたしは迎えることができそうだ。
鏡に映るわたしは、わたしの希望そのものなのかもしれない。

“わたしのために、わたしを生きる”

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