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心の境界線は、行ったり来たりするもの【大人と子どもの境界線】

『書くンジャーズ』、土曜日担当の吉村伊織(よしむらいおり)です。
今週のテーマは、【 大人と子どもの境界線 】

「違い」ではなく「境界線」であることに、今回はかなり悩みました。

ある時点を境に「子ども」から「大人」に変わってしまうもの
は存在するのか?と考えたからです。

行きついた結論は、
大人と子どもの心の境界線は、行ったり来たりするもの。

僕が思う大人の心は、自分の感情に折り合いをつけられている状態。

◆プラスとマイナスの感情に付き合う

よろこび、いらだち、かなしみ、たのしみ、怒り、さみしさ、おそれ、安心、不安、・・・

僕たちは、日々いろんな感情を感じています。大人も、子どもも。もちろん、性別も関係なく。
そして、どちらかと言えば、プラスの感情の方が好まれます。マイナスの感情は、少ない方が穏やかに過ごます。
僕も、どちらかと問われたらプラスの方が好きです。

でも、マイナスの感情をゼロにするのは不可能です。

この、プラスとマイナス、どちらの感情にも折り合いをつけられる、もしくは折り合いをつけようとするのが大人の心の状態です。

嫌だと感じることがあった時に、自分なりの取り組む意味を見出してみたり、人間関係であれば話し合ったり、時にはケンカもしてみたり距離を置いたり。
気分転換の方法を身に付けることや、信頼できる相談相手を持つことも重要になってきます。

この対応パターンを増やしていくプロセスが「大人になる」こと。

子どもの時には、まだ打ち手が少しだけです。
イラッときたらすぐ大声を出すとか、力で人を傷つけるとか。

大人というキーワードも重なって、バスケマンガ『SLAM DUNK』のワンシーンを思い出します。

「大人になれよ、三井・・・」

自分の都合だけを振りかざしてケンカしてる高校生は、今の僕たちから見ると子どもですよね。

◆マイナスな感情にも意味がある

ただ、マイナスな感情が悪いものかというと、実は、心の世界ではそうではありません。
マイナスな感情にも、大切な意味があるのです。

先日参加した、ある女性カウンセラーの研修会で、『感情に対する間違った思い込み』、そして『感情との付き合い方』について話されていました。

【 感情に対する間違った思い込み 】
・不快な感情に目を向けても、収拾がつかない
・嫌なことを考えないようにすれば、そのうち忘れる
・感情のコントロールは、我慢すること
・感情は、相手にぶつけないと処理できない

【 感情との付き合い方 】

・かなしみは、辛いことを乗り越えるために必要な感情
 かなしみを抑えるとイライラになる

・いかりは、理不尽な状況に対応するためのパワーとなる
 適切な場所でいかりを感じることが必要

・おそれを我慢するとキレやすくなる
 こわがってもいいよと言い聞かせる

・いやだと感じるのは、自分を作るための感情
 受け止めることが必要

僕自身は、心の世界について学ぶ前までは、自分の内側に溜め込むタイプでした。

目を背ければ何とかなると思って、我慢に我慢を重ねて、自分自身が病気になり、心療内科に通院していた時期もあります。

我慢しても何も変わらない体験をして、心について学んで、そのおかげで少しは大人になれたような気がしています。

◆うまくいったり、いかなかったり。その繰り返し

少しは大人になれて、もう感情に振り回されることがないかと言うと、そうでもないのが心の世界。

感情の付き合い方を知って一歩進んでも、嫌だと思うことがなくなるわけではないし、教科書のようにスマートに対応できることばかりじゃありません。

今でも、想定外の反応に落ち込むことや、なかなかうまく物事が進まずにイライラすること、注意しても聞く耳を持たない子どもたちに声を荒げることがあります。

怒鳴ったあとに振り返って、僕もまだまだ未熟だな・・・と、反省する日々です。

学ぶ前と大きく変わったと思えるのは、やらかしてしまったことを責めるのではなく、そこからどうしようかと考えられるようになったこと。
自分ひとりで処理できない時には、周りの人に相談するようにしています。

もやもやしている時間はずいぶん短くなりました。

でも、自分の感情に折り合いをつけられるようになった気になっても、また別の出来事で悩んだりする。

うまくいったり、いかなかったり、境界線を行ったり来たりするものなんでしょうね。

もしも、身近なところに、イライラを抑えきれずに困っていたり、マイナスなことを考えちゃダメだと悩んでいるような人がいたら、それで大丈夫らしいよって伝えてあげてほしいです。

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