歴史と経済33〜地方のお金の還流〜

自然と共生する人間は、地方でも都市でもどのように生きていくべきなのか。
未来において。

日本は至る所に道が続き、自然と共生している。
和の文化も残る。
人々の営みがある。

未来において、この独自性を絶やさない仕組みこそが重要となるだろう。

これは徒らに開発と効率を追求することとは違う。
もっと別の仕組みが必要となる。

地方それぞれに魅力がある。
特産物には、その土地の自然や歴史が織り込まれている。
日本の人々はそれを大切にして、活かしてきた。
だからこそ、地方独自の料理や文化が生まれるのだ。

しかし、これはどこかでは必ずお金が必要となる。
経費がかかる分、これを回収するところがないと継続できなくなる。
つまりお金の還流が必要だ。

資本主義が否応なしにグローバル化を進めた。
モノが世界中に行き渡り、世界を舞台にしてカネが循環する。
こうして世界が一つになったとも言えるかもしれない。

しかし、これが地域の独自性を失わせていい理由にはならないだろう。
むしろ、テクノロジーを使って地域の独自性を発信し、地域の魅力を活かして、地域存続へのシステムをデザインする。
カネの還流を生み出す。

結局のところ、「人」なのではないか。
人間同士のアナログの関わりやかけがえのない時間の共有こそが「効率」にも勝る価値がある。

それが、グローバル化を寸断したコロナによって、或いはテクノロジーによって覚醒させられた教訓なのではないだろうか。

まさかAIが地方創生を地球環境をと、守りにひた走るなんてことはないだろう。
人間こそが、その大切さを判断するのだ。

きっとこれから、地方の独自性が尊重され、自然との共生することが価値の礎となり、経済と相俟って進行する時代が来るだろう。

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