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第34回 『邪魔者』の正体を見極めたら、前に進める!

わたしは日ごろ様々な方からご相談を受けるのですが、以前、こんな方がいらっしゃいました。
職場の人間関係がうまくいっておらず、特に上司との関係性に困っているとのこと。内容としては、自分がやりたいと思うことに対して、上司はなかなか首を縦に振ってくれない、あら捜しばかりをしてどうにかやらせないように『邪魔をする』、ということでした。わたしはその方のお話や気持ちを受け止めたうえで、今後どう考えていくのがいいのか、どういう対応をするのがいいのかについて一緒に考えました。その方は、頑張ります、とおっしゃって帰って行かれました。

その後もいろいろなことに悩んでいた相談者さんと、その背景にあったもの

その後、しばらくして、また同じ方が相談にいらっしゃいました。今度は親御さんに関することで、親御さんがとても厳しく、今ご本人が勤めている会社のことが気に入らないので、その会社の悪口を言ったり、他の会社に転職しろと言ったりして自分の『邪魔をする』とのことでした。家族から仕事について理解を得られないのは辛いですよね。このときは、その辛さに寄り添い、気持ちを吐き出してもらい、気持ちの整理をつけていただきました。また頑張ります、とおっしゃって帰って行かれました。
 
さらにその後、またしばらくして同じ方が相談にいらっしゃいました。やりたいことをやるにあたって、どうしてもあるシステムを使う必要があるそうなのですが、そのシステムが使うのが難しいそうで、周りにそのシステムに詳しい人もおらず、まるでやりたいことがそのシステムに『邪魔をされて』いるようでなかなか進まないということでした。
ここまで来て、わたしはあることを確信しました。
ご本人は、いろいろなことに邪魔をされて困っていらっしゃいます。上司、親御さん、使い勝手の悪いシステム、そのせいでなかなかやりたいことができない―。どれも確かに困ることではあるのですが、でも、それ、本当に本当の問題?
本当は、やりたいことに踏み出すのが怖いから、やりたいこと・自分としてやるべきことから目を背けているのではないですか?ということです。

邪魔者を創りだしているのは自分自身

 やりたいことに向かって行動を起こせば、必ずいろいろなことが起こります。周りからの反対、思った通りに進まない現実。そして何より一番キツイのが、できない自分に直面すること。やりたいと強く願ってきたことであればあるほど、それがうまくできない自分を知るのは本当に辛いです。
だから、その事実に直面しなくていいように、わたしたちはわざと「邪魔者」をつくることがあります。上司のせいで、親のせいで、何かのせいで、、、そうして目の前の問題に悩み、一生懸命対処していれば、本当に直面しなければならない事実から目を背けていることができるからです。
ただ、これは無意識のことも多く、自分としては本気で悩んでいるので気づけない場合が多いです。この相談者さんもそうでした。とはいえわたしも偉そうに人のことは言えません。やらなければならないことから目を背けるために、目先の問題対処に走ってしまうことは往々にしてあるからです。
 

邪魔者の正体を見極めて、自分の本心と向き合い踏み出そう

でも、本当の自分はどこかで知っています。「大事なことから目を背けているよ」ということを、「なんだか満たされない毎日」という感覚を通じてメッセージを送り続けてきます。
だからこそ、何かをやろうとするといつも邪魔が入る、いつも何かに悩んでいてその対処に忙しいけれど、どこか満たされない、と思ったら、内省が必要です。邪魔者はもしかしたら自分で創り出しているのではないか?自分はいったい何が怖いのだろう?敢えてそう自分に問いかけて、本当の自分の気持ちを知ることが大切です。勇気をもって邪魔者退治ゲームという逃避から抜け出し、本来の自分のやりたい気持ちを大切にして、一歩踏み出していくことが必要です。
 
結局、この相談者さんは、本当にあなたがやりたいこと・やるべきことは何ですか、と問いかけて以降、わたしのもとにはいらしていません。ご本人が本来望んでいた道を歩いていることを願ってやみません。
 
みなさんも本当にやりたいこと・やるべきことに向き合えていますか?
そろそろ悩みの堂々巡りから抜け出して、本当に自分が実現したいことへと足を踏み出しましょう。
最初の怖さを超えていけば、きっと自分の可能性が開いていく喜びを感じることができるはずです。

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