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第1回~キャリアの勘違いをぶった斬る~ 自分をあきらめない ワークもライフも丸ごと楽しむ人生のつくり方

第1回:計画なんてくそくらえ 偶然を味方につけて幸せ人生(1)

1.計画なんてくそくらえ

 わたしは計画を立てるのが好きです。計画に沿って努力をしていると安心します。 計画通りにやり遂げられると達成感があります。でもあえて言います。計画なんてくそくらえと。 なぜなら、もう計画通りには進まない世の中。2020年初めに立てた計画に、誰が今のこの世界の状況を織り込んでいたでしょう

キャリア研修をしていると、本当によくこんな声を耳にします。キャリアプランが描けない、キャリアプランが分からない。そして、その後に続くのが、「キャリアプランが描けなければ、キャリアを考えることができない、だから自分はダメなんだ」、焦りと絶望、自分自身へのダメ出しです。

計画なんてくそくらえー。
そうです。くそくらえなんです。誤解を恐れずに言うと、計画は不要です。
じゃあ計画を立てないで、キャリアはどう考えていけばよいのでしょうか。「幸せなキャリア」を実現するにはどうしたらよいのでしょう。

念のため言っておきます。計画そのものは悪ではありません。明確なキャリアビジョンをもち、ビジョン実現のための目標を設定し、目標達成のための計画を立て、その計画通りに頑張ってイキイキ働けている人は、全く問題ありせん。そのまま頑張って!
・・・でも、そんな人、どのくらいいるのでしょう?
大多数はビジョンが描けず、目標も持てず、計画は立てようがない派ではないでしょうか?わたしはその方々のために書いています。

2.キャリアに計画は不要!?

 ここで役に立つのが、1999年に発表された、クランボルツ博士の「計画された偶発性理論」です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるというキャリアの考え方で、それまで、キャリアというのは、将来の目標を決め、計画をたてて、それに向かって努力を積み重ねて築いていく、という考え方が主流でしたが、変化の時代、そのやり方って難しいよね、じゃあどうしたらいいの?にまさに的確にこたえる理論として登場しました。

予想しない偶然によってキャリアが決定されるのは分かった。そうなると自分としてはどうしようもないのか?いつ起こるとも分からない偶然を待っていればいいのか?流されるままに生きていればいいのか?と言いたくなりますが、そうではなく、この理論では、自分にとって好ましい偶然=チャンスをつくりだすために「行動を起こす」ことで、自分のキャリアを自分の望む方向につくっていける、と説きます。

この偶然を引き起こすための行動のヒント、というのが5つあり(ちなみに、好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心)これについては、おいおい紹介したいとは思いますが、今日はその前に、前提として、最も大事なことをお伝えしたいと思います。

3.よい偶然を引き起こすために最も重要なこと

よい偶然を引き起こす前提として、最も大事なこと―。

皆さんは何だと思いますか?

 それは、まずは「目の前の仕事に全力で取り組むこと」。目の前にある自分のやるべきことに、自分なりの全力を尽くすこと。話はそこからです。
ここで、わたしがそのことを実感した体験をお話します。

 私がこの人材開発業界に入ったのは、29歳のときでした。その1、2年前から、わたしは、ずっと悶々とした日々を過ごしていました。新卒でビール会社に入り、ビールの新商品開発という、自分で言うのもなんですが、花形部署におり、見た目はいかにも順風満帆でした。でも何かが違う、何かが違うという声が自分の中に渦巻き、何となくもっと人と直接かかわることができる仕事がしたいという思いはあったものの、それがどういう仕事かもわからず、でも今の仕事にも既にやりがいを見いだせず、辛い日々を送っていました。
 そのときのわたしは、何とか事態を打開したい一心で、いろいろな占い師にもみてもらいにいきました!でも全く答えは出ず、「占いは肝心なことに答えてくれない」と今思えば当たり前のことを思ったのをよく覚えています。
あまりに悶々としていた29歳の夏のある日、私はあることを決意しました。何を決意したか。後先考えずに会社を辞めた?
-NO.

 私は、目の前にある仕事に、改めて全力で取り組むことを決めたのです。正直、そのとき、自分のやりたいことはやりきった感がありました。自分の企画・開発したビールを発売させ、マスコミにもたくさん取り上げてもらい、日経ビジネスにも出て、もうやりたいことはないと思っていました。でも、だからといって、他にやりたいことも分からない。それであれば、まずは目の前の仕事にもう一度真正面から取り組もう。やりきった感はあったけれど、そうはいっても、まだまだできていないこともたくさんある。何より、今目の前にはやるべき仕事がある。そう思い、心を入れ替え、目の前の仕事に向き合うと決心しました。29歳の9月のことでした。そして、転職したのが29歳の12月3か月あまりで、自分が全く想定していなかった世界へキャリアチェンジを果たしたのでした。(そのときのこと次回!)

 そこで私は悟りました。
現状に不満を抱えているだけでは、次の展開はない。真正面から向き合って、自分なりの誠意を尽くして奮闘しているときにこそ、自分にとって好ましい偶然が訪れると。

 今、自分のキャリアが見えずにもやもや悶々とされている方、もう一度目の前の仕事に全力でぶつかってみませんか?そしたらきっと、現実は変わっていくはずです。

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