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第2回~キャリアの勘違いをぶった斬る~ 自分をあきらめない ワークもライフも丸ごと楽しむ人生のつくり方

第2回:計画なんてくそくらえ 偶然を味方につけて幸せ人生(2)

前回、偶然を味方につけるために、一番大事なことについて書きました。(コチラ

 世の中にはまだまだ、目標を立てて達成することこそが善とするマインドが根強いので、「計画」ということについてもう少し書きたいと思います。
計画って、当たり前ですが、今、自分が分かっている範囲でしか立てられないんです。こうこうこうするためには、いつまでにこれをやって、いつまでにあっちをやって・・・、と。
でも、人間の頭で分かること(=顕在意識)には限界があります。

 人生・キャリアって、本当はもっともっとダイナミックなもの。そもそも自分の想定している範囲でしか人生が進んでいかなかったら、つまらないですよね?
そして、偶然を引き起こすキッカケというのは、いつでも、「それやって何の役に立つの?」「どう成果につながるの?」という問いには全く答えられないもの。何の役に立つか分からない、でも興味がある、やってみたい、面白そう、そこからすべては始まるのです

 わたしの人材開発業界へのキャリアチェンジも、まさにこの「面白そう」がご縁をもたらしてくれました。

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 29歳のキャリアチェンジから遡ること4年前、25歳のとき、その頃会社ではビールの大型新商品を発売したところでした。私は当時、営業企画という営業のバックアップ部門におり、直接誰かに商品を売る機会というのはありませんでしたが、せっかくの大型新商品、私も自分の手で売ってみたい、という気持ちがムクムク湧いてきて、思いついたのが、お店でビールを買いに来た人に、ビールを勧める販売マネキンをやろう!いうことでした。当時、販売マネキンは、外部の派遣会社にお願いをしていましたが、せっかくだから私も商品の良さをお客様に直接アピールしたい、と思ったのです。
 でも一人でやるのはつまらないな→他にも同じ思いの人がいるかもしれない→社内のイントラネットで仲間を募ろう!→そうだ、みんなで販売数を競争したら面白そう!
 ということで、「わたしと競争しませんか?」というスレッドを社内イントラに何の気なしに立て、一緒に販売マネキンをする仲間を募りました。
これが思った以上の反響で、面白そう、一緒にやりたい!、から、何勝手なことやってんだ!それはそもそも勤務なのか?給料どうするんだ、労災は!?などさまざまな声が巻き起こりました。(わたしも社会保険労務士となった今なら、勤務、労災云々の取り扱いの難しさがよく分かります…)
詳細は省きますが、そのような中でも、当時の上司や先輩、人事の方々の陰の日向のサポートがあり、その自社商品販売コンテストを無事実施し、みんなで楽しく売り上げることができました。

 このこと、何か狙いがあったわけでは全くありません。わたしは、たくさんの商品を自分の手で売りましたが、それは仕事の評価には全くつながりません。なんせ、わたしは「営業企画」という営業のバックアップ部門ですから。
でもやりたかった。だからやった。楽しかった。それだけです。
前回紹介した「偶然を引き起こすための5つの行動のヒント」(好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心)でいえば、まさに「好奇心」のままに行動を起こし、「冒険」してみた、というところです。

 ただ、この取り組みはちょっと面白かったので、ビジネス雑誌にも取り上げていただき、その記事を見たあるヘッドハンターさんの目に留まり、その後、時々連絡をしてきてくれるようになりました。そしてわたしが29歳の秋、これから目の前の仕事を頑張ろうと思ったまさにそのとき、たまたまわたしがやりたいと思っていた「人にかかわる仕事」の求人を紹介してくれ、でもそこからまたいろいろな偶然が重なり、そこには結局転職せずに、別の人材開発ベンチャーに転職することになりました。


 計画好きなわたしは、とかく様々なことを綿密に計画してコントロールしようとします。計画できないと不安になります。だけど、人生・キャリアとは、なかなか思い通りにいきません(あと子育ても!!!)。昔の私であれば、なぜ思い通りにいかないんだ!と地団駄を踏んでいましたが、計画できない偶然が、わたしにチャンスをもたらしてくれることをたくさん実感したことで、今では思い通りにいかないからこそ、想定外なことが起こるからこそ、豊かな人生なんだな、としみじみ思っています。そして、その偶然を連れてきてくれるのは、本当にちょっとした心がけ、損得を考えない『行動』なんだなと実感しています。
みなさんも、面白そうだけど何の役に立つか分からないから、やらずに放置している、なんてこと、ありませんか?もしかしたらそれが、あなたに想定外の幸運なチャンスをもたらしてくれる、びっくり箱のカギかもしれませんよ。

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