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レクチオ・ディヴィナ

霊的読書のことを「レクチオ・ディヴィナ」と言います。
私は最近、この方法で良書を味わうということをしたいと思いました。

現代では速読や多読ということに、重きを置かれることも多いかと思いますが、レクチオ・ディヴィナは逆です。ゆっくりと一つのテキストを時間をかけて味わってゆきます。
それ自体が観想や祈りになっていくように、魂に深く刻み込むように言葉を味わってゆくのです。

これは古くから、黙想修道院などで伝統的に行われていた読書の方法です。

なんとなく知っている気がして流して読んでしまったり、何度か読んだことのある言葉を当たり前のように感じてしまったり、といったことが無意識で起こるものです。
深く注意を向けて言葉を味わっていくと、これまでとは違う気づきが見つかるかもしれません。

年を重ねてくると、いかにたくさん読んだかよりも「いかに自分の中に残ったか」の方が重要だなと感じることが増えてきました。
昔読んだのに、内容を忘れていることも多いですし。
結局のところ、斜め読みであまり心に残らない読書を重ねても、意味がないんじゃないかなと思うのです。

このような意味合いで、数年前からアリス・ベイリーなど難しい本を「声を出して読む」ということをしてきました。
音読をするためには、少なくとも一語一語に意識を向ける必要が出てきます。
難書を斜め読みしてしまう、ということを避けるためです。

これからはさらに踏み込んで、文章をじっくりと繰り返し味わいながら読んでいくということをしてみようと思っています。

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