私が外を歩く時、必ず下を向いて歩く理由(わけ) #未来のためにできること
いつの頃からだろうか
外を歩く時、必ず私は下を向いて歩く
正確にいうと目線を歩く方向のほんの少し前に落とす
そうすると自然に顔が下を向く
これにはちゃんと理由(わけ)がある
以前はそうではなかった
顔を上げて前をまっすぐ見ながら歩いていた
靴のかかとがコツコツと響く音を聞きながら
その日は朝から気温が上がり息苦しいような空気の中
私は歩いていた
横断歩道の手前で信号が赤に変わった
照りつける太陽から逃れたくて下を向いた
その時、何かが動いているのが見えた
それは小さなアリ