CLミラノダービー2ndleg
ミラン目線で見たダービー雑感
苦痛。 一言でいうと、それがこの試合中抱いた感想だ。
本田のミラン時代から数シーズンは見ていたが、
近年はたまにしかセリエAやミランの試合を見ていなかった。
久々のCLダービー。1stlegは完敗のミランがいかに戦うか注目した。
んが、「あかん、寝てまう。」
深夜の一戦に、ロッソネロに対し僅かな期待を抱いていた私の目は、
彼らがボールを持つと徐々に重くなり、ゆりかごの中にいる様であった。
これほどフラストレーションのたまる要素は何なのか、
寝不足と苛立ちのなか思い出そう。 (考えるのもつらい)
目次
ミランが勝てない理由(ビルドアップ)
インテルが負けない理由(5-3-2)
鎌田?
ミランの保持
正直に言うと、ミラン戦はここ2シーズン可能な範囲でしか見ていない。
しかし、ほぼ感想は変わっていない。そもそもミランは保持が武器でない。
サイドでの優位性を作れない
ミランの攻撃は基本属人的である。
というより、「ラファエルレオンよろしく」だ。
テオエルナンデスといった化け物もいるが、兎にも角にもレオンである。
この二人を配給力抜群のトナーリがヘルプすれば、左サイドの優位性を保てるはずである。
結論
『テオのダイナミズムと、トナーリのパスセンス、
レオンの理不尽な破壊力で、ポケットを攻めろ』
に行きつくのだが、、、
現状、テオとトナーリの配置が、レオンの足かせになっている。
ずっとハマりっぱなし、もしくは相手を動かせない現象が続いている。
偽SB的な動きが解決策として今シーズン、それをトライするクラブが増えている。しかし、選手の特性を考慮せねばならないし、相手を動かし、相手は嫌がらなければ意味がない。
先ず、テオが低い位置にいるため、レオンとテオが縦関係になる。
それによりレオンは相手右SBに対し、背を向けることになる。
これでは彼の破壊的突破力を生かせない。
前を向かせなければ、SBの勝利になる。
もちろん、テオが中に入ることもある。その場合、レオンへのパスコースは生まれるが、彼が前を向けるかはトナーリの動きも関係する。
テオが空けたスペースを彼が埋め、相手の中盤を引きずりだし、テオとレオンへの斜めのパスコースをつくる事で、レオンのマーカーを牽制できる。
テオがタイミング良くポケットへ飛び出せばより脅威になり、レオンに近づきワンツーを狙うと見せかけ、レオンが突破する事もできる。
肝心なのは、幅と奥行きをうまく使うことであるので、レオンが中に入り、外のテオにボールが渡ったところで背後を狙う、トナーリやディアスがペナルティエリア付近でチャンスをうかがう、といった流れもOKだ。
逆サイドのメシアス、カラブリアにも同じことがいえる。
しかし、そのような連携の練度は高くなく迷いながら、アドリブプレ―が多い為、やや強引な突破や単調なクロス攻撃に終始したのが今回の試合だった。
インテルのスタンス
ビルドアップが抽象的なACミランに対し、今のインテルは相性が最悪だ。
典型的な5-3-2、3-5-2で戦い、カウンターとセットプレーで効果的に攻める。
この試合もミランがポゼッションを10%ほど上回ったが、空っぽの保持よりも圧倒的に理にかなっていた。
中央を3CBと運動量と強度抜群の中盤で固め、ジェコとラウタロをやや段差をつけて攻め残りの様な形で守る。(CBに対してはキチンとコースを限定しに行っている)
杜撰なロッソネリの保持をかっさらい、一気に縦に中盤もWBも走る。
ミランの4バックはやや開き気味になり、背後のスペースが空く。
デメリットは中盤の負担が多きすぎる点だが、敢えて間延びしたような形で守ることで、ミランが得意なインテンシティやトランジションに持ち込ませず、ボールを持てばやることはハッキリするスタイルだ。
ジェコとラウタロの個のクオリティあっての戦術ではあるので、マンチェスターシティやレアルマドリード相手に通じるかは興味深い。
鎌田がミランへ??
メルカートでは日本代表MF鎌田大地(Eフランクフルト)の獲得に、
ミランがリードしているという。
噂の審議はわからないが、彼は周りを上手く使える。
現状ミランのビルドアップをピオリ監督が整理するとは思えないので、
気を使える鎌田の存在は大きいだろう。
ディアスがいなくなれば、さらに鎌田の必要性が増す。
個人的には、ナポリの方が良い気もするが,,,