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中央銀行が自国通貨で国債を買い支えるのは(短期的には)絶対に負けない。一方でドル円抑制の戦いはほぼ確実に負けるしやる必要もない

さすがにはてなブックマークでもこれを信じてる人はあまり多くないようだけれどこのヘッジファンドはただのポジショントークしてるだけです。

TBSですら、これをうのみにはしておらず記事中で反対意見を併記してるのだからお察しください。TBSはイデオロギ強いので本当にこれが正しいと思ってたらこっちの意見だけ載せると思います。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/046e12767b471de58be99351548569f818589cdb


日銀は「国債買い支え」だけなら絶対に負けません

理論上日銀は無限に買える上に、売り側は現物以上は売れないからです。

国債発行量は限月ごとに「第〇回の〇限月国債はいくら発行します」と発行量が決まっています。連続体のように見えますが規模が多いから普段は問題にならないだけで、実際は売り切れがあります。

発行量以上は売れません。先物で売ってもいいですが買い戻せなかったら期限間際に全力で買い戻さなければいけません。単純な需給の問題です。

そして、売り方は調子に乗って売りすぎたせいでもう売れる現物がない。少なくとも今調子に乗って0.25%より上を売っていたファンドは強制的に買戻しさせられます。 だから時々0.25%寄り超えた分の買戻しで国債金利が0.25%以下になる日があるわけですね。

一方で、ドル円に対しての売り介入は資金が有限なのでまず勝てません

こちらはジョージソロスがイングランド銀行のポンド介入で有名になったやつですね。
当たり前ですがドル売りは、言葉の通り外貨準備高で持ってるドルを売るしかなく、しかもドル売りするためにドル建て国債を売ればアメリカ国債の利回りが上昇し、ドル高要因となってドル売り効果を打ち消します。

なので基本的に勝つことは不可能です。

実際に日銀は過去2回ドル円売り介入をしたことがありますがどちらも負けています。


ちなみにDrナイフのこのツイートはただの嘘(完全に嘘ではないけど全然理解できてない素人のたわごと)です

これは野口悠紀雄らが主張してる意見を、理解力の乏しいDrナイフが断片的に切り取って拡散してる話です。要するに、Drナイフにはここまでしか理解できなかったのでしょう。哀れ。

このDrナイフは過去にもたくさんのデマを流してるし、本気で言ってることでも間違ったりするので根本的に情報ソースにしてる人は馬鹿といってさしつかえないと思います。

しかしこんな人のたわごとでも「どうやって反論していいかわからない」と心の中に不安が残り続けるのでしょうね。なので一応説明しておきます。

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