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「ハルヒスキーのDL同人教室」感想(4回目):DL同人の宣伝は「売り場に近いところから」という原則が他の商品より圧倒的に大事!

引き続きハルヒスキ―さんの動画の感想です。

前回の動画では「DL同人という商品の特質」について説明されていました


今回は「宣伝」というものに関してより普遍的・根本的な部分について解説されています。



宣伝は、最重要ではない。でもけれどやらないという手はない


宣伝の話をしますと言いつつ、最初に

①作品のクオリティが第一
②第二にファン(購買層)を作れているか
③宣伝はあくまで三番目。でも絶対にやるべき。

と断言しているところがほんとに好き。そりゃそうだ。宣伝だけで売れるなら苦労しねえよ・・・です。特にエロ同人はへたに宣伝するとめっちゃヘイト買いますからね。

私事ですが、ニコニコ動画でよくみかける「私の言うとおりに宣伝さえすればどんな商品でも売れますよー」って煽ってくる広告がもうほんとうっとうしいなー!と思った後にこの動画を見たので心が癒されました。

ただし、やらなくていいということはなく、絶対やるべきだと言ってます。

作品のクオリティをあげるのが「レベル上げ」だとすれば、宣伝とかは「補助スキル」みたいなもの。強い人がレベル高い上に補助スキルも使ってるんだから普通の作家はなおさらきちんとやるべきだと。

そして、

・やってはいけない宣伝
・やっても効果がない宣伝
・やったら効果があるかもしれない宣伝
・とりあえずこれだけはやっておくべき宣伝

があるので「集中してやろう」ということですね。




まず、どういう宣伝が効果的「ではなかった」か


①Googleのリスティング広告。「NTR」などのキーワードで出稿 →作品単価が低すぎて広告費に対してペイできない

・1500円の広告で19クリック……。1クリックで75円。1商品売れて400円の利益なのに1クリックで75円では元が取れない(CVRが5%としても1商品売れるために1500円の広告費がかかる


②アダルトサイトのバナー広告→ギリギリペイするかしないかのきわどいラインだが購入者の情報が全く得られない

予算2万円払って「180万回」表示し、クリックされた回数は800回。1クリック当たりの広告単価は25円とリスティング広告よりは安い。CVRは5%とすればギリギリペイしていた可能性があるがそれでは意味がない。

※9月13日に「現時点ではお気に入り登録数ほぼなしのサークルでしかもtwitterアカウントでの宣伝も全くやってない作品」がいきなり1500本くらい売れてましたが、「果たして新着ページと予告ページだけでこれだけ売れるのか?」と考えるとあるていどは広告を使ってた可能性もあるのかな。
作品に自信があり、ランキングに載りさえすれば売れる見込みがあるなら、先行投資的に広告ブーストを使うこともあり得るかも?(とはいえ100万円近い先行投資になるので個人だと現実的ではないですね。企業系だけかな)



宣伝の原則:宣伝は売り場に近いところから!

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①クリック位置が売り場に近くて
②購買意欲が高く
③ジャンルの好みが一致している

から優先して情報を伝え、そこから口コミなどを通じて「内容次第で買う人」に訴求していくのが宣伝だ。

と説明されています。

この原則に反すれば反するほど、多大なコストやエネルギーがかかる割に全然成果が得られなくて苦しむことになります。




ここで図を使った説明がめちゃくちゃわかりやすいのでぜひこの部分は動画でチェックしてみてください。図に少しずつ情報を書き足していく説明は本当に動画向きですね。これ文章で説明しようとするとかなり大変です。

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まずこちら。これはマーケティングの4PにおけるPlace(どこで売るか)についてのお話です。

これはアフィやってる側からもめちゃくちゃ痛感してます。

いずれ私のアフィリエイトの実際のデータをもとに紹介しようと思いますが「自分のブログ」で作品紹介してもなかなか買ってもらえません。そもそもDMMとかDLSiteの会員でない人が来ることもありますからね。なので、ブログだとアクセスに対してクリック数がまず10%もないです。しかもクリックから売れる割合は7%くらい。100人に見てもらっても0.7人しか売れない=売れるか売れないかわからないってことです。

ところが、上の図で言う「購入ボタンに近い場所」で紹介するとクリックから何かしらの作品が売れる割合が25%~45%くらいに伸びます。アクセスからのクリック数も高いので100人に見てもらったら2人から7人くらいの人が買ってくれることが期待できます。

売り場が違うだけで、最大で10倍くらいの違いが出るんですね。

きれいごと抜きで、特に始めたばかりのサークルにとって「同人誌即売会」というものが重要である理由はこういうところにもあると思ってます。

まずどっちに力を入れるべきかは言うまでもないですよね。

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さらにこちらの図で書かれてることがとてもわかりやすい。ファンの人に伝えるのは当然として、どこに力を入れるべきかが一目瞭然ですね。

①日頃はファンを地道に作る活動を行い
②発売したタイミングでは真ん中の「潜在的に買う可能性がある人に、作品の売りをピンポイントで伝える」

この二つが大事だということです。

宣伝というのは主に②の部分だということですね。



では宣伝のために具体的に何をすればいいのか

これについて、ハルヒスキーさんは凄く現実的な提案をされてます。

結局作品のクオリティでの勝負になる。

①タイトル
②説明文
③サムネイル(表紙)
④サンプル

サークルが実施できるのはこの4つに力を入れること

この4つを通じて何を伝えるかをしっかり考えるということです。


作品の「売り」についての考え方

①自分の作品のポイント明確な「キーワード」で設定できているか
②そのキーワードは買い手が求めているものなのか

少なくとも①がないものを誰かに売りつけようとするのは詐欺だ、くらいに思っておいた方が良い。

エロDL同人だと特に「抜きどころ」が10秒以内に説明できるかどうか、ですね。他の部分がいくら良くてもここが微妙だと買ってはもらえない。


タイトルと表紙は特に大事:なろう作品あたりから増え始めた「即物的で作品の内容がわかっちゃうタイトル」をバカにする勿れ


これはみんなわかってることだとは思いますが、ハルヒスキ―さんが語っている実例が凄いです。

以前に「ゆわぼん」というタイトルで作品を出していた時は全く売れなかったけれど、副題として「ゆわぼん~身長208cmの巨乳付喪神といちゃいちゃセックスする毎日~」というタイトルをつけてDL同人で販売をしたところ500本以上売れたという経験があるそうです。

そのくらい、タイトルや表紙などでわかりやすくすることの効果は大きい。

そう考えると、自分が売る側・買う側になった時に、なろう作品でよく見る長めのタイトルってかなり重要ですよね。昔みたいに雑誌で読まれるというステップがあったり書店で立ち読みが出来たり「マス広告」「出版社の権威などの後押し」が得られない個人が、デジタル同人で初見ですぐに手に取ってもらうためには必要だということですね。 やりすぎると興覚めになりますが…。

売れてる作品は、タイトルが説明になってなくても、表紙や何かで必ずわかるようになってます。


というわけで、今日も動画の1時間ぐらいまで紹介しました。
他にも面白い話たくさんされてるのでぜひ動画見てみてください。



おまけ

私は訓練として、某所で「エロ同人ゲーム(エロ同人ゲームはタイトルだけだと作品内容が全然わからないものが多いです)」の抜きどころをタイトルだけで説明する記事を50本ほど連続で作ったことがあります。

一番よく読まれた記事は3000PV、全く読まれない記事は25PVでした。タイトルの効果を露骨に実感できますよね。

togetterはもっと厳しいですね。10000PVで500クリックで2~3本売れるみたいな感じだったりします。当たり前ですが、エロ同人興味ない人がほとんどですからね……。そんな中でとんでもないCVRを達成したことが2回だけありますが、多分この後の動画で関連する話が出てくると思うのでその時に絡めて紹介したいと思います。



おまけ2 特徴的なキャッチコピーが活躍した身近な例

例えば有名なのが「鼻セレブ」とか「DEOCO」。特にDEOCOはブロガーの書き込みがきっかけ。

このブロガーさんが「おじさんが女子高生の匂いになれる」というキャッチコピーで語ったところ爆発的に売れ、ニュースにもなりしばらくの間店頭から在庫が消えるレベルになった。


あと最近だとフロスの宣伝がえぐかった。

私はこの記事を見て30年以上まったくやったことがない歯間ブラシをついに試すことになった。これはFUDマーケティングと言ってあまり褒められたものではないが「口から異臭がした」ではなく「口臭の悩みが急に改善した」だったらもっと受け入れられやすかっただろう。



もちろん「己自身がジャンルとなる」ことや「ブランド」になるのが最強

改めて、クリムゾン先生と愛上陸先生、伊東ライフ先生などは最強だと思いますね・・・


そういえば、放送の途中でかそくえっぢさん(4万部越えの人気作家さん)とかプロの商業作家の人さんが来てておお!ってなりました。

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