見出し画像

5月SQ後の市場展望と注目株(前半) アメリカの株価下げは底を打ったか?

アメリカ企業はAppleとGoogle、Microsoftはコロナ前株価を維持しているが、FacebookとNetflixはすでにコロナ前を下回っている。テスラだけは大丈夫だが、全体としてはコロナバブルはほぼなかったことになりつつある。

まずシンプルに「グローバル企業はいままでのように成長できるか」に疑義が生じている

グローバル企業の成長は、「BRICS」など人口が多い国の経済が進展し、顧客となってくれることが支えとなっていたが、今や顧客ではなくて生産者になってきた。しかも今回の件でロシア・中国・インドが市場から離脱するリスクがある。これまで通りの売り上げやリスクが維持できる企業は限られてくるだろう。

むしろ「反米」の勢力が豊富な人口をもとに成長を拡大する可能性がある。

グローバル企業だけでなく、マクドナルドもロシアからの撤退を示している。

①サプライチェーンの分断、②エネルギー供給問題、③インフレも相変わらず解決していない

ウォルマートを中心にグローバル企業も利益を減らしている。

日本の主要産業である自動車メーカーも苦戦している。

リチウムイオン電池の確保がかなり困難で、今十分に確保できているのはテスラだけではないかといわれている。調達できても価格が大幅に上がっておりコスト的には相当厳しい。強引な値上げができるテスラ以外は苦しい。トヨタのEVは、電池調達が困難で5000台しか用意できない。(テスラは50万台)


アメリカだけでなくECBの利上げやQTの開始も追い打ちをかけてくる

インフレ率だけでいえばアメリカよりもひどい国があるEUで、利上げやQTをしないわけもいかないというのが現状だろう。もちろんFRBと比べたらインパクトは小さいが、欧州時間がさらにグズグズになってしまう気がする。


不安要素が強いため、SP500も日本の企業も、今年の決算予想をあまりにも保守的に出している(最高益更新&おおはば減益予測)せいでいったん株価が大きく調整している

おかげで、いろんな企業で決算爆死が起きており、決算シーズンの間はかなり混乱が続いている。逆に言えば超保守的な見積もりが多いので、実際の決算が出るにつれて上方修正が進んでいくと思われる。

→おかげで決算シーズン明けは買いの期待値が非常に高くなっている。決算の失望売りが吸収されればようやく上げのターンとなる


こういう状況だと需給的な値動き以上に一気に上げるいうのはなかなか難しく、まずは27500の壁を突破できるかどうかが焦点

先週よりはだいぶ環境が良くなってきたので売りが収まる可能性は高い。

来週は26900をきちんと抜けられれば27350ラインまでは戻すと思われる。さらに27600の壁があり、ここを越えてようやくまともに一息つける。しかし、普通に27600で跳ね返される可能性も高い。

さらにもう一度下方向を試す可能性もあり、最低でも26900がきちんとサポートラインとして確認するまでは買いに行くべきではない状況といえる。

すでに円安メリット大型株は底打ちを確認した動き

ここから先は

2,278字 / 7画像

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?