見出し画像

自分が主張する正しさがただの「お気持ち」にすぎないわけじゃない、ということはどうやって示せばよいのか問題

後先のことを考えずに、批判をするのは簡単だ。ただ、一度そうやって批判しはじめるとそれなりの整合性は求められる覚悟は必要だろう。

私はドイツやイングランド代表の抗議の姿勢自体を称賛する人にどれほどの覚悟があるのだろうと思う。それがただの「お気持ち」ではないとはとても思えない。


だって、わざわざアメリカに内定してたはずなのに横車を押してカタールを選んだのは欧州勢だしね。当時から批判してたアメリカが批判するならわかるけどドイツがそれ言うかと?まして、国家として声明を出すならともかく選手にそういう行動をすることを求めるとか。いろんな意味でクソでしょ。
五輪の時に、日本でも五輪委員会じゃなくて選手に対して攻撃をしかけた馬鹿がたくさんいましたけど、自分勝手にもほどがあるなと思います。出場選手を自分のどれか何かと勘違いしてますよね。



キャスティングボートとなったのはプラティニが取りまとめた欧州の4票。3カ月前の時点ではアメリカに支持を約束していたにもかかわらず、直前になってカタールに「寝返った」のだった。アメリカのバラク・オバマ大統領は当時「W杯をカタールで開催するという決定は間違っている」と極めて強い声明を出している

カタール国営投資ファンドによるパリSGの買収、アル・ジャジーラによるリーグ1放映権の取得、さらにはカタール空軍によるフランス製戦闘機の大量購入など、巨額の資金が動くビッグビジネスが両国間で次々と成立していくことになる。これらがW杯開催権と無関係だと考えることは難しい。

批判するなら、カタールよりも、おたくの国の委員会でしょ。


まずこの問題をクリアしてほしい

中東情勢に詳しい放送大学の高橋和夫名誉教授(国際政治学)は、4年前にロシアでW杯が開催されたことや、出稼ぎ労働者の問題は欧州でも存在することなどから、「カタールをはじめ中東諸国としては、『批判はごもっともだけど、カタールだけが問題なの?』という感覚だろう。ヨーロッパは上から目線だと感じている」

「私も欧州人(スイス出身)だが、批判する前に(自分たちの)3000年分の歴史を謝罪するべきだ。理解しがたい。偽善だ」などと語気を強めた。

このアングルからカタール「だけ」を批判するのはそんなに簡単ではない。

欧州の人たちをもっと批判すべきだし、そして日本も自分たちがやってきた歴史をもっと謝罪すべきって話になるのは当然だし、安易にドイツ選手を持ち上げてとかいうのはまあ無理。

どうせ共産党とかエセリベラルの界隈の方々がはったキャンペーンなんだろうな、くらいの印象です。別にその流れに乗る乗らないは個人の自由ですが、私は遠慮しておきます。どうせこの手の人たちは効果が薄いとわかったらはしごを外します。


相手を見て発動するかしないかが変わる正しさのことを「お気持ち」という

ここから先は

2,304字 / 2画像

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?