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広告の是非を「妥当性があるかどうか」で決めることの是非についてについての個人的意見

これ10:0の話でないのだけど、なんかお互い敵視しあっててなんかしんどいですね。

個人的にはろきさんの言い分も結構共感してます。

そのあたりオタク側の言葉で補いつつ、

でもやっぱりろきさんの言い分はちょっと問題あるやろって話をします。


「妥当性」っていう言葉は論外だと思うけど、ろきさんが言いたかったのは「感覚品質」みたいな抽象的な感覚だと思う


オタクだって、「客を舐めたようなとってつけた萌えキャラ」がいたらそういういうのは嫌うし、強めに批判するよね。そういう作品を送り出した監督を結構バッシングしたりしてるじゃないですか。


根本的にはそういう話なんだと思う。


ろきさん、まっさきにアツギの例を出していることから見ても、あの広告を見て「メインのユーザーである女性を無礼ている!」って感覚を覚えたんだろうね。

(実際は、若いユーザーを中心にして萌え絵が好きな女の子はたくさんいるのでそういうユーザーに訴求するってのは全然ありだったと思うけど。「妥当性」という意味だと普通に「特定のユーザーに対しては」あったし、既存のユーザーには不評だったというだけです)


アツギの件は、けもフレ騒動と同じようなもんだと思えばいいです

まああれですよ、アツギの件はけものフレンズ1に感動した人が、けものフレンズ2を見て「私たちのけものフレンズのイメージを壊すな!」って怒ったのと根本的には似てると思う。

けものフレンズ2騒動は未だに尾を引いてるそうですが、あれと同じだと思えばすごくわかりやすいと思います。けもフレ2騒動も、両陣営が相手を叩くために無限に叩くネタをひねり出してきてるでしょ。


別に社会的正義がどうというよりも、アツギのユーザーたちの中に、あの広告のイメージを好まない人たちがいて、その中で声が大きい人たちが喚き散らした結果炎上したってことです


正直、私はあの広告を気に入らない人が多いのはわかりますよ。アツギはめちゃくちゃユーザーの年齢層が広いし、オタクと親和性が高い企業じゃないから。だからいきなりあれを出したらまあびっくりする人はいるでしょう。

オタクにわかりやすくいえば、「フロムソフトウェア」からいきなり閃乱カグラみたいに萌え全開でおっぱい大きな女子高生が出てくる作品でたら、コアなファンはちょっとウッってなりますよね。「ブランドカラーと違う」とか「せめてブランドを分けてくれよ」って言いたくなりません?


文句を言ってる人の大半はそんな感じだと思うんですよね。

(とはいえ、別にアツギという大きな会社はめちゃたくさんのラインナップを出してるわけで、「アツギの製品はすべて自分たちのためになければいけない」という感覚は明らかにおかしい。アツギの中でも「not for me」な商品がたくさん出てることくらいわかってると思うし、一つくらい萌えキャラを使った商品ラインがあっても全然おかしくないと思います。※あえていえば、もともとタイツは性的に見られがちっていう観点が男女ともにあるので、ややセンシティブな部分だったと思います。)

実際、Tabioさんなんかはよくアニメキャラとコラボやってますしね。


女性が気軽に好き嫌いを口にできない空気があるせいで余計にややこしくなっている気がする


男オタクの場合、けものフレンズ騒動は割と例外的で、たいていの場合は「面白くない」「オタクをなめんな」「俺はこれが嫌い」ってはっきり言います。

それはオタクの側には個人の好き嫌いで作品を批判してもいいという心理的安全性があるからです。

これに対して、女性にはそういう心理的安全性がないんだと思います。個人の好き嫌いとしてアツギ批判を口に出しても叩かれるという恐怖があるのでしょう。



結果として女性は個人的な好き嫌いをストレートに言えないから、社会的な文脈につなげて語ろうとする。

結果として、「私の意見」が「社会の意見」になってしまう。

そして、「社会がそれを許さない」みたいな話になってしまってるんだと思う。

そうでなければ「妥当性」という言葉は出てこない。



臆病な人が、「社会常識」という衣をまとおうとするから話がややこしくなる(太宰メソッド)


ろきさんは割といつもそうなんだけど、自分の好き嫌いを述べてるだけのはずなのに、語り口調が「社会の常識」みたいなのをかぶって自分を主語じゃなくした語りをしようとする。

私個人の意見じゃなくて社会の意見なんだと。

そういう言い方をする。

これね、気持ちはすごくわかるよ。

自分が主語じゃなくすことで、すごい自信をもってしゃべれるようになるよね。相手を主語にして、相手の問題点を指摘するのは楽だし、まして、社会を主語にしていいのであれば、自分の責任が薄れるから気楽にしゃべれる。


でも、 「それ(自分と社会を一体化させようとする)」のせいで余計にややこしくなってるんだよね

ろきさん本人にそのつもりがなくても「社会から見て不当」みたいな言い方をされてるわけですよ。

それどんな気持ちになるかわかりますかね?


元々はアツギの話ってそんな大げさな話じゃないでしょ。アツギの広告が好きな人も嫌いな人もいる。その中で「嫌いな人は嫌いって言ってもいいじゃないか」っていう話でしょ。 女性の中でも別にあれ嫌いじゃないって人もいたよね。


なのに、ろきさんとか一部の方々は「私はあの広告嫌い」っていうために、自分たちが「社会の常識」というポジションに陣取って

「社会の常識・公共の代表者」 VS アツギ連合軍

みたいなアングルを作っちゃってるわけですよ。それは、だめでしょ。



結局のところ、ろきさんの言動はフェミニズムに悖る態度だと思うんだよね


今まで社会って「既存の社会常識」を言い訳にして、

女性の主張「今の社会常識で考えたらお前たちのいうことは妥当性がない」っていう理屈で抑え込んできてたわけじゃないですか。

それと同じことをやるのかと。


それは、虐待の連鎖みたいに

「より強い社会的立場」のものが「社会的常識」を振りかざして自分より弱い立場の人間に自分の意見を押し付けるっていうのを繰り返してるだけじゃないですか。


自分たちがやられたことを、自分たちより弱そうな相手にぶつけるだけでは何の問題の解決にもならないですよね。

それどころか、やられた側があなた方を「社会常識を理由にして自分たちが気に入らないものを叩き潰そうとした権力者」として憎むのもわかりますよね?


あの企画、普通に「よむ」先生のファンであった女性社員が頑張って考えた企画だったらしいですよね。 アツギという古い企業のおっさんたちはむしろ萌え絵なんか理解示しませんよ。

なのに、自分たちが気に入らないからといって「あれはアツギの女性蔑視の社会風土がうんたらかんたら」みたいなストーリーを作ってまで会社を批判したわけでしょ・・・。

まじでけもフレ2絡みでいつまでも敵陣営を叩いてる勢とやってること同じじゃん。いったい何をやってるんだ君たちはっていう感覚になりますね……。

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