243. Rethinking Our Approach to Management of Acute Otitis Media
Frost HM, Hersh AL. Rethinking Our Approach to Management of Acute Otitis Media. JAMA Pediatr. 2022;176(5):439-440.
急性中耳炎の治療についての概説。
PCV普及により、中耳炎の原因は肺炎球菌からインフルエンザ菌にシフトしている(モラキセラもいる)。これらの中耳炎の自然治癒率はそれぞれ48%、75%で、肺炎球菌(19%)よりも高い。PCV導入以降、急性中耳炎の78%〜85%は自然に治る。抗菌薬治療した20人の子どものうち、1人が利益を得て、5人が損害を被る。アモキシシリンは肺炎球菌に有効だが、インフルエンザ菌の半分、モラキセラの大部分はβ-ラクタマーゼを産生し、アモキシシリンが無効。だからといって、広域抗生物質が有効と思われる小児の割合は以前と同じように低いままで、これは、多くの症例が自然軽快するからである。臨床医と保護者の両者が、急性中耳炎は対症療法がデフォルトで、抗菌薬が必要になるのは特定の状況、または改善しないときのみ、というフレームワークに移行する必要がある。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?