バレーボールはチームスポーツか?

バレーボールをする度にこう思います。

少なくとも中学校のときまではチームスポーツだと認識してましたし、チームワークが大事!みたいな意識はありました。
しかし、高校以降になるとむしろバレーボールはチームスポーツではないと思うようになり、今でもそう思っています。そもそもチームワークとは何か?という話ですが。

「チームワーク」についての私の考え

数年前に何かのサッカー日本代表戦で日本が負けた後に「敗因は何ですか?」的な質問に本田圭佑がこのように答えていました。

「いや、、、個の力でしょ。」

この言葉を聞いたときに、自分がバレーボールはチームスポーツなのか?とずっとモヤモヤしていたことが解決しました。

自分はこの言葉を「チームの目標(勝つこと)を達成するために個人がやるべきことができていない」と解釈しました。
誰が悪いかというのはどうでもいいのですが、チームの目標を達成できていないというのを「チームのせい」ではなく「自分のせい」と考えろということを言いたいのだと思います。

中学と高校以降のバレーボールの違い

私が高校以降でバレーボールはチームスポーツじゃないなーと感じた理由は個人の能力に顕著に差があったからです。
中学でのバレーはスタメンは個人の能力に差があったものの、できることはだいたい同じです。要は誰がどの役割をやっても替わりがきくという状況です。この状況であれば、チームの穴を埋めるために誰かが本来と違う役割をしてもチーム力が大きく変わることがありません。
高校以降になると、能力の差が顕著に表れ、明確な役割を持った人しか生き残れません。さらに、その役割が欠けるとチーム力が大きく落ちます。だからこそ、役割を明確にし、その役割を全うするための個の力を高める必要がある、という考えに今は落ち着いています。

私のバレーボールのスタイル

とは言え、私は明確な役割が与えられるほど得意なプレーがありません。高校のときに副部長から「お前はいろいろできるけど武器がない」と言われてちょっとショックを受けたのを覚えています。
しかし、今は「いろいろできるけど武器がない」ことが自分の強みと感じています。高校のときは人数が少なかったため、チーム内での役割は固定でしたが、社会人になると全員が予定通り練習できるわけではないので、メンバーや全体的なレベルがけっこうまちまちだったりします。
その中でチームの能力の偏りを小さくするために自分が毎回役割を変える、というのが今のスタイルです。リベロもセッターもスパイカーも一通り経験してきた自分だからこそできる戦略だと思っています。
ですので、今はチーム内の役割を強く意識して、自分より能力が高い人にはそれを任せ、チームの穴を自分の能力で補い、チームの目標を達成するために個の力が最大限発揮できるようにふるまうことを考えてバレーボールをしています。

結局、チームワークって何?

このようにチームの全体最適を考えて個の能力を発揮すること自体がチームワークなのかもしれませんが、、どうなんでしょうね?
私の価値観では、各個人がチームの目標に沿った役割や責任を持つべきで、それを果たすために個の力を発揮するのが重要で、チームの目標が達成できなければ個人の役割が全うできているかを考える。それ以上でもそれ以下でもなく、ただひたすらにチームの目標を達成するための個人の役割にフォーカスする。もし、助け合いのようなチームワークが存在するのであれば、それは同じ役割を持った人間同士での話だし、役割が違えば責任は完全に分けるべき。という考えで生きています。
助け合いを完全に否定するわけではなくて、まずは自分がやるべきことをしっかりやろうよ。ということです。本田圭佑もきっとそういうことが言いたかったのだと思います。

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