2017.1.14のOB練習会レジュメ案

ブログとして公開していた記事を転載。京都大学の合気道部でOB・OGと現役部員とが一緒に稽古する会で、何をやろうとしていたか、という記事です。

次回のOB練習会でやろうと思っているのは以下のような内容です。
「天地投げのバリエーション」は、本部道場風の天地投げを体験しておいたほうが良いかなぁと思ったもので。
昨年の春合宿で、リッチーさん(本部道場で稽古されたことがあるそうです)が昇級審査を受けたのですが、その中での天地投げが、受けの方と微妙にかみ合わない印象がありました。京大とは違う、本部道場風の技をされたからです。
流儀の優劣の話ではなく、京大では京大の伝統や師範が示してくれた流儀をしっかり稽古するべきです。ただ、せっかく東京に出かけて本部道場の技を体験するのなら、本部道場の方たちの鍛錬の成果を感じてみたいわけで、「手順の違い」といった入り口レベルでひっかかるのは惜しいです。なので、一度「本部道場風の手順」というのを体験しておこう、というわけです。

そのほかのメニューについては伺った時にお話しします。
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2017/1/14のOB練習会お品書き(案)

1. 体慣らし

 指導演武ではバリエーションをいくつか示しますが、慣れているやり方でやりつつ、元気な人は変化したものも試してください。

(1) 正面打ちから一教(擦り落とすのも)
(2) 横面打ち四方投げ(釣り上げるのも)
(3) 正面打ち入り身投げ(鈴木さんの入り身投げをちょっとやってみようかな)
(4) 片手取り回転投げ(くぐるやつ、外回り、そのままの三種類。)

2. 天地投げのバリエーション

(1) 普通に
裏:受けの勢いを吸い込みつつ前足を引き、手を天地に分けて腹を返して引いた足を出して投げる。
表:後ろ足を出しながら、後ろ足の方の手を天に使って相手の襟を手刀でなぞるように出て行って投げる。

(2) 教科書に載ってるやつ(本部道場風。東京遠征対策。)
表:相半身から後ろ足を出しつつ、その後ろ足の方の手を地に使って相手を腹の前にとらえて、体を返して投げます。手は、「がおー」って感じ。
裏:(相手の勢いによるけれど)相半身から相手の前足の横に後ろ足を出して転換して崩して投げます。

(3)  横浜風
体を開きつつ、天の手は手のひらを上にして自分の耳の横位に上げ、地の手はお尻の後ろへごみを放る感じ。体を返しつつ天の手を縦に使って投げます。相手を崩した時、相手の視界が自分の肘しか見えなくなるくらいの間合いで。

3. 「重み」のやりとり

(1) 受けが差し出した手のひらに指先で重みを伝える稽古
 受けは手のひらを上にして差し出し、取りは指先を受けの手のひらの真ん中に着けて体重で受けに重みを伝える。お互いに(腕じゃなくて)体の真ん中を使うことを意識する稽古。コントロールセンターは胴体の底。
 ・取りは肘じゃなくて、肩甲骨と膝を使って背骨が下りていく感じでゆっくり下げる
 ・受けは取りの重みをハラで支える感じで。赤ちゃんを抱いているお母さんが不意に赤ちゃんを渡そうとしたときに「おっとっと」と支えに行く感じ。

(2) 両手取りから前に落とす呼吸(投げ?)
 両手を取りに来たところを手のひらをコロンと外側に返して崩し、起き上がってくるところを呼吸投げ(にしてもいいし、起き上がってこなかったらそのまま転がしても良いし)
 手首で駆け引きする気持ちでやると力比べになります。自然に腹の前で文庫本を開いて読書を始める感じで。

(3) 引っ張られる諸手取りの二人掛け

 バランスとりながら、重心を意識する。腕力抜いて、近寄りたいほうに寄って、肩甲骨を意識しながら投げやすいほうを投げる。(体は比較的自由になるので、結構何でもできる)

(4) 持ち上げられる諸手取りの二人掛け

自分の体の脇で自分に二教をかけるように親指の付け根をこすりつけるようにすると、落とせるはず(相手の手の甲を伸ばしてあげると力入りにくくなりますよね)。膀胱のあたりに重心を意識しつつ、腕は肩甲骨をずらして駆動させて。落としてしまえば後は随意に。

(5) 諸手取りの二人掛けで二教

外側でも内側でも。手首でけんかをせずに済ますのが肝要。肩甲骨と重心を使う体の使い方を押さえたうえで、タイミングとバランスを加味して。

4. 余興

(1) 点穴

指先で突く。(?鎖骨の内側を下へ。?胸骨の真ん中へこんでるところをまっすぐ。まぁ、軽い北斗神拳です。)
※取りは、「元気になってね」と願いながら突いてください。受けは、倒れるほど痛くないと思いますが、「効いてるよ」という合図として快く倒れてください。
(取りが凶悪な思いで突いたり、受けが意地になって頑張ったりすると、マジで体に良くないです。)
時間があったら裏の一教(びりびり来るあたりを親指で刺激しつつ)とか、入り身投げ(耳たぶの後ろのへこんだところに人差し指を当てつつ。てきめんに効くので触るくらいにしてね)もやってみよう。

―以上―
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というような準備をして臨んだら、大先輩が参加されてたのでその先輩にもご指導いただいたりして、一部時間が取れなかったのですよねー。まぁ、先輩のお話も大変参考にはなったのですが。

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