2017.06.17(土)OB練習会レジュメ決定稿

京都大学の合気道部の皆さんとの交流記録です。

アップするのが遅くなりましたが、先日のOB練習会のレジュメの画像をアップします。
もう少し、濃くて大きなフォントを使わないと見づらいですね(最近老眼の進みを実感してます)。

今見返してみると、当日説明できなかった事がいくつかありますね。少し補足します。
---*---
4.(2) の、「cf.突きから小手返しにいくか肘極めにいくか」
 ボクシングや空手では、「えぐりこむように打つべし」なんて言葉があるように、親指の方にやや回転させながら突くように言われます。
 すると、手の甲が相手の内側に向くわけで、この角度で撃たれた場合は、小手返しに行くよりも六教ひじ決めに行く方が自然です。
 小手返しは、よく短刀取りでやるように、相手の手の甲が外側に向いているときにかかりやすくなります。
 そもそも突きってスピードに対処するのが大変なので、手首の角度までチェックするのは困難ですが、技の原理としてはこういう話もある、という話。
 「指導演武を見るときは、手首の角度をチェックしてね」という流れから派生する話として、(時間があって憶えていれば)紹介しようと思ってた話題でした。
---*---
余興:後ろ両手取りの呼吸投げ 背骨をうねらす「回路」の使い方の例として。
 ↑これについては、そのうちやります。
---*---
昔の先輩の名言:
「一人じゃたどりつけないところへみんなで行こう・・てのが、クラブで合気道をする意味」

これは、27代の中(なか)先輩がおっしゃってた話です。これから夏に向けて、運動強度が上がってきたときに、一人で稽古してたら「ここらで休憩しようかな」と思っても、皆で稽古しているのでそうもいかない、という場面が出てくると思います。学生のクラブ活動でやる合気道って、だから短期間で目覚ましい上達を図ることができるわけです。仲良く楽しく、切磋琢磨できるとよいですねー。

ーーー

OB練習会お品書き
2017/6/17 29代 吉川 聡

1. 礼法・準備体操
 正座は膝の間にこぶし2、3個分開けて。
礼は膝の上から手をずらして、膝の前に手を置いたときに両手の親指と人差し指でつくった三角形に鼻を入れる。背筋曲げずになるべく腰から折れて、目線はぎりぎりまで相手から離さない。
 立つとき、座るときは左前で。正座←→跪座←→立位が正式(だけど、めったにやらない)。正座からいきなり立つときは、骨盤を立てて頭のてっぺんを空から引っ張られる感じで。

 準備体操丁寧にやります。膝と股関節周りの筋肉をしっかりほぐしてください。

2. 受け身・膝行
前回りと後ろ回りを行ったり来たり。肩からお尻の横(さらに膝の横)へのラインをしっかり作って、「いきなり投げられてもこのラインに沿って衝撃を散らせば大体大丈夫」という体にしていく。
膝行は、マメに後ろ足を収めるのを癖にしよう。

3. 体慣らし
 指導演武ではバリエーションをいくつか示しますが、慣れているやり方でやりつつ、元気な人は変化したものも試してください。
(1) 体の転換(まずは姿勢。回り終わったときに重心が足の真ん中に来るように。徐々に間合いとかタイミングとか。回るか回らないかは私にとって30年来の大問題。)
(2) 正面打ちから一教(教科書通りのやつと、相手の背中側にずれる昔のやつ)
(3) 正面打ち入り身投げ(首をつかむのは、本来は「当身」。入身は技だけど、投げは鍛錬。)

4. 技の見方・感じ方
 難しい順に、腰の動き、掌の向き、足さばきを看取る目を養うのが肝要。
(1) 片手取りの崩し(「半身」という姿勢が持つ強さの体験と、腰を見ること、感じること)
(2) 片手取り四方投げ(持たせたときの掌の向きで、技は全く変わってきます。cf.突きから小手返しにいくか肘極めにいくか)。
(3) 諸手取り呼吸法(足をどうさばいているか)。
(4) 正面打ちから一教(相手の状態を感じながら、受ける)
受けは、ただの「やられ役」ではないです。身を守りながら、体を養いながら、相手を観察するという、大変集中力を要する稽古です。姿勢をコントロールしながら、脇を伸ばしてもらいながら、適度な負荷を加えてあげつつ、受けてみましょう。

5. 剣の使い方
 剣って重い。使い方がある。
(1) 重心を意識して正面切り(自転は手首ではなくて、剣の重心を中心に回す)向かってくる柄頭を、ハラで受け止める。
(2) 四方切り(剣を残して、振り向く)
(3) 抜刀・納刀も、腰を使わないとできないよね。
「切り外し」「飛龍剣」「平抜」「祓い太刀」をやってみよう。

余興:後ろ両手取りの呼吸投げ
背骨をうねらす「回路」の使い方の例として。


昔の先輩の名言:
「一人じゃたどりつけないところへみんなで行こう・・てのが、クラブで合気道をする意味」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?