2016.8.3(水) 普通の練習お品書き

京都大学の一OBとして、現役の皆さんの稽古にふらりと訪れてけいこしたときの記録です。

普通の練習お品書き
2016/8/3 29代 吉川 聡

1. 準備体操~体の転換
現役の皆さん主導でお願いします。

2. 座技呼吸法雑感
春合宿でちらりとやったように、骨盤(膀胱?)のあたりから発する力を涵養するのが基礎だと思う。体の奥のほうの力(姿勢を保つために普段はあまり意識せずに使ってる力)を使うには心の持ちようがどうしても関わってくる。心と体を結びつけるのが「呼吸」。だからこの、気持ちと筋力を一緒に鍛える稽古を「呼吸力の鍛錬」としてやってる(と思ってます)。
野村先生の座技呼吸法は気持ちと姿勢が一緒くたになって怒涛のように押し寄せる感じ。私は相手を上げるときはでっかい太陽がのぼっていくイメージ、そこから倒すときは自分が津波になって相手を飲み込むイメージを意識してやってました。30代小坂さんの座技呼吸法ってそんな感じですよね。
・・・なんて話をホントはしたい。しかし今回は、「上がらないと悔しい」という場面に備えて、ちょっとずるい上げ方をやります。
(1) Tシャツ脱いで誘惑するような上げ方
(2) 芽が出てふくらんで花が咲くような上げ方

3. 転換雑感
 しっかり持たせても回れる&持たせる前に回る、スピードを追及する&ゆっくりでもグラグラせずに回れる、相手の握りを外せる&相手の手が離れないように導く、など、相反する命題ありますが、どちらにも理合が潜んでいるように思います。気前よく、全部追及するのが吉。
 今回は足を入れ替えない転換、歩き始める転換を体験しよう。
(1) 正面打ちから一教投げ
足を入れ替えない転換で、楽に回ってみる。
(2) 片手取りからちょっと歩いて肘の外を浴びせる呼吸
足を入れ替えるかどうかは相手との間合い次第。後ろ足から歩き始めるのが自然。前腕部で掃くのではなく、前腕部を伸ばす方向へ。
(3) 片手取りを外してからちょっと歩いて肘の外を浴びせる呼吸
取りの肘のあたりが相手の腕の外側に引っ付いてる感じ。もちろん受けの協力が必要。

4. 一教二教でびったんびったん---「とめはね」の確認と、布のような受け
関節技も姿勢(を司る力)が大事です、という話。胴体の中に、いろんな回路を作って、その働きを磨き上げていくのが合気道の稽古の重要な一面。そのためには技の一部を取り出して繰り返し稽古するのが有効なことがあって、それは習字で一つの文字全体を書くのではなくて「とめ」「はね」「払い」の部分だけを何度も何度も書いてコツをつかむのに似てます。
 受けの人は「気前よく」。自分が布になったように相手からくる「波」に乗って動いてみてください。(首振られます。あんまりやると頭ぼーっとするので、ほどほどに。)
(1) 正面打ちから一教抑えきる手前で3回ほど力を抜いて受けが起きてくるところをびったんびったん
腹の前でバレーボールくらいの玉を転がす感じ。腹も使って。
(2) 肩取りから二教崩し切る手前で3回ほど力を抜いて受けが起きてくるところをびったんびったん
腹直筋の脇あたりを使う感じ。

5. 手を重たく使う
5月のOB練習会でちらりとやった片手取りから転換して箪笥が落ちてくる呼吸を思い出して・・
(1) 片手取りから起き上がりこぼし小手返し(ちょっと時間とる)

6. 背の運動4種類
(1) ノーマル、四方投げ、天地投げ(ここまでは「やればできる」と思うので軽く)、片手を外から巻き込んで裏に展開する呼吸(山根木さんが仰ってた転回です。)

X.  余禄
(1) 手首周りの太らせ方
四教やるには・・・二教、崩しの稽古、固い体の転換、太刀ぐいぐい

以上

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この時も暑かったので、元気よくやってますねー。つらい時こそ「カラ元気」を出そう、というノリ。無茶にならない程度であれば、大事な姿勢だと思ってます。

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