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千年の都は三度目の正直

ライブ:苗場音楽突撃隊「フジロックへの誘い」(京都・磔磔、2024年5月16日)

3月下旬から3か月にわたっての磔磔50周年記念ライブ・シリーズ。その中のひとつ、苗場音楽突撃隊を観に京都へ。実は私自身、以前東京で彼らのライブを見損ねており、また過去2回、この老舗ライブハウスへの訪問を計画したものの、いずれも事情により頓挫。やっと今回、三度目の正直で憧れの磔磔詣でが実現したのだった。

かつては酒蔵だったという、古い建物のステージに揃ったメンバーは、池畑潤二(Dr)、花田裕之(G)、細海魚(Key)、ヤマジカズヒデ(G)、隅倉弘至(B)、青木ケイタ(Sax)、タニー・ホリデイ(Vo)。主にボーカルを務めるのはタニーだが、花田、ヤマジが歌う場面もあり。特に花田は2回目のアンコールにして幕切れの1曲「She Does It Right」のボーカルをクールにキメた。

ショウは60s・70s ロックのクラシックナンバーを楽しく聴かせるという内容。後でタニーのSNSでセットリストが公表されていたので、あれこれチェックしていたら、曲名は知っているけど聴いたことがなかったというものや、逆に聴いたことはあるけど、曲名を知らなかったというのが結構あった。勉強になったと思う一方、自分としては何よりも、会場で手拍子足拍子、肌で楽しく音楽を感じられたのが一番よかった。というか、ステージの真ん中でマイクを握り、ハープを吹き、タンバリンを叩くタニーにうまく煽られ、のせられたなあ、という感じ。このお人は本当にのせ上手。そんなタニーを脇から支えてのせる芸達者な男たちこそ、真ののせ上手、というべきか。あっという間の約1時間半。やっぱりライブは楽しんでなんぼ。爆音上等、かっこいい大人のロックンロール・ナイトだった。

かくして「フジロック への誘い」を思う存分浴びまくり、次はいざ苗場へ、といきたいところ。しかし、苗場へ行きたしと思へども苗場はあまりに遠し...。なので、磔磔50周年の機会に彼らを直で観ることができて感激した。配信も便利でいいけれど、できることなら足を運びたい。東京の借りは京都で返したぞ。千年の都で夢を叶えてくれてありがとう、磔磔! そして最後になりましたが、50周年おめでとうございます。益々のご発展を!(敬称略)



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