band HANADAと1週間
ライブ :【無観客・配信ライブ】band HANADA Streaming Live (渋谷・イケシブSTUDIO、2024年2月25日)
この配信ライブ、リアルタイム配信からアーカイブ期限ギリギリまで、暇に任せてだらだら視聴すること1週間。リアル配信当日こそ自宅の小っさいPC画面にじっとはりついて鑑賞していたが、以降はむしろライブアルバムを聴くような感覚で、「視」よりは「聴」の方を大いに楽しんだ感じ。配信中のチャットでも音がいいという書き込みがあり、そういわれれば自分の旧式の機材でもなんか音がキレイだったような気がしたかも?
前半+休憩+後半という構成。前半は山口冨士夫の「ひとつ」以外は花田さん自身の曲のみ、後半はカバーとオリジナルを2:1ぐらいの割合で。ちなみにバン花の場合、選曲の勝利というか、熟練の技の勝利というか、どの曲もぴったりはまっていて、今さらカバーであるとかないとか、そんなこと個人的にはどうでもいい気分。
前半の見せ場のひとつ、イントロのギターリフに心が踊る「ガラガラゴロゴロ」は、テンポよくにぎやかに。花田さんの掛け声に応えて爆発するツルさんのギター、よかった。もう、よすぎて、歌詞の通り、シラフじゃやってられないぃぃ、と飲めない自分でも思わず歌いたくなってしまったぐらい (笑)。ぜひぜひ生で聴けたらさぞさぞよかろうねぇ。この曲、フィニッシュから残響をあまりひっぱらず、意外と直ぐさま動から静、次の「way out」 への切り替えがお見事。その「way ou」はカントリーロック調。アルバムで聴いたときは、どことなく小曲の印象が強かったのだが、今回はそうしたイメージを覆すアレンジで6分超の大盛り。んー、満腹。
また、ステージ後半、The Kinksの「Till the End of the Day」、それから花田さん自身の「お願いひとつ」も素晴らしかった。The Kinksの方は歯切れのよいリズムで、王道の、あるいはクラシックなロックの魅力を存分に味わう。一方、音の粒子が縦横無尽に飛び交っては、カラダにからみついてくるような「お願いひとつ」。久しぶりに長尺バージョンでこの世界に浸ったように感じた。カラダだけでなく、脳内に響き渡るギターがたまらなく快感。
さらにライブ最佳境を迎えての「にわか~雨」「たどり着いたらいつも雨降り」。これら演奏の秀逸さのみならず、故意か偶然か「shine on」で照らされた直後の雨2題、という配曲が面白かった。束の間明るく光が差したな、と思ったら、やっぱり雨で、そしてまた雨のままジ・エンドとは。最初は「お天道さま」が出ていたのになぁ。そういうところがバン花らしいといえばバン花らしいのかもしれないけれど。そんな彼らの「今」をたっぷり堪能した1週間だった。
【 band HANADA Streaming Live @渋谷・イケシブSTUDIO】
お天道さま/見はなされた夜/ひとつ/rumblin’ lovers/路地裏のブルース/ガラガラゴロゴロ/way out/あの娘には判らない//(休憩)//Cinnamon Girl/シルクの夜/Till the End of the Day/おいら今まで/風よ吹け/お願いひとつ/shine on/にわか~雨/たどり着いたらいつも雨降り
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