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【映画感想】キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

監督はマーティン・スコセッシ。
そして俳優は、ロバート・デニーロとレオナルド・ディカプリオ。

この監督と、それぞれお二人との組合せは、これまで結構あったのではないだろうか?

以下、ネタバレがあるのでご注意

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アメリカ・オクラホマ州で実際に起きた連続殺人事件。

インディアンのオセージ族が住む土地は、豊富な原油を埋蔵しており、その利権を狙う白人たちによって、オセージ族の人々が次々と殺されて行くという内容。

この監督の映画は、多分、いくつか観たことはあると思うんだけど、あまり記憶に残っていない。しいて言えば、淡々として抑揚のない、インパクトがあまり無い映画が多いと言う印象。

事実に忠実に描こうとすると、こうなるのはしょうがないのかも知れないけど、映画をエンターテイメントとして観たい自分としては、ちょっと物足りない気がする。

ただ、デニーロ主演のタクシードライバーは、インパクトはあったかな。

表向きは善人を装い、裏では利権の獲得のために、オセージ一族の暗殺を指揮しているキングこと、ウィリアム・ヘイル。

このヘイルを演じるロバート・デニーロが、ディカプリオの尻を叩くシーン。
アンタッチャブルで、デニーロ扮するアルカポネが、部下をバットで殴り殺すシーンを思い出したんだけど、そこまでインパクトは無かったよね。

アンタッチャブルの監督はブライアン・デ・パルマ、一方、この映画の監督であるマーティン・スコセッシは、どうもインパクトに欠ける印象。これはどう見ても、自分の好みの問題なんだけど、何か消化不良な感じが残る。

この映画のサブタイトルに、「オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生」とあるが、後半のFBIの誕生は、強引に取ってつけたような感じで、この映画の主体はあくまでも「オセージ族連続怪死事件」だと思う。
さらには、それに関わった白人側のディカプリオ扮するアーネスト・バークハートの心の葛藤を中心に描いている。
利権が絡んでいると分かっていながら、本当に愛してしまったオセージ族の娘と結婚し、一方でキングに逆らえず、妻に毒を盛ってしまうという葛藤。

キング側とFBI側のどちらに付くかという決断を迫られ、FBI側に付く決断を下したところは、自分としても納得。ただ、それでも妻からは離婚されるのは仕方ない。

最後に、その後の顛末をオーケストラで演奏しながら講談風に解説するシーンは、面白い演出。解説していたのは、スコセッシ本人だよね?

以上




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