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【映画感想】ホールドオーバーズ
B級感を漂わせる副題だなと思いつつ、評価が高いという事以外は、ほぼ予備知識なしで鑑賞。
以下、ネタバレがあるのでご注意
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まず最初、オープニングクレジットと共に、針がレコード盤に載った時のような独特のノイズ音から始まる。久しぶりにこの音を聴いて、なんか懐かしく、そして安心感みたいなものを感じた。
原題の「The Holdovers」と言うのは「残留者」、つまり取り残された人達ということのようである。
1970年のアメリカ・ボストン近郊の全寮制の男子校が舞台で、生徒の見た目や雰囲気からすると大学生かと思ったんだけど、高校なんだね。
ほぼ全ての教員、生徒がクリスマス休暇で居なくなる中で、それぞれの理由で残らざるを得ない人達が描かれている。
主な登場人物は、厳格で融通の利かない教師のハナムと、複雑な家庭事情を抱えた生徒のアンガス、そして息子を亡くして傷心中の寮の料理長メアリーの3人。
クリスマス休暇中に、寮に残ったこの3人の交流を中心に話が進むんだけど、この教師役のポール・ジアマッティがとにかく味があって良い。
ネットで調べたら、なんと自分と同い年である。自分はここまで見た目は老けてはいないよなあ、と思いつつ、改めて自分も歳を取ったもんだと思ってしまった。。
普段は生徒に対して、とにかく厳しくルールを守らせ、嘘はつくなと言っていたハナムが、プライベートでは経歴で嘘をついていたり、酒が手放せなかったりと弱い面が徐々に見えてくるに従って、親近感が湧いてくるのである。
そして最後には、アンガスの退学を避けるために、自ら大学を去ることを決断するという、めちゃくちゃ人情に熱いところを見せてくれる。ここで、たまらず涙腺崩壊なのである。
それにしても、お店で酒を飲んだにも関わらず、当たり前のように、車に乗り込むハナム。
この辺りも、すっかり厳格さを無くしたハナムだが。。飲酒運転に厳しくない時代なのか、元々アメリカは大丈夫なのか?変なところが気になってしまったオヤジなのである。
以上
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