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【映画感想】オッペンハイマー(OPPENHEIMER)

アカデミー賞受賞ということで、仕事帰りに早速鑑賞。

以下ネタバレがあるのでご注意


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まずこの映画、字幕が多い。

会議(尋問)のような場面が多く出て来るのだが、そこで交わされる会話の応酬に、字幕を読むのが追いつかなくなる。
仕事帰りの疲れもあったと思うが、字幕を追っている内に、不覚にも睡魔に襲われ、さらに拍車が掛かって追いつかないのである。

そして、場面が時系列ではなく、行ったり来たりするんだけど、字幕に視線が取られることで、映像に出て来るオッペンハイマーらの登場人物が、いつのどの場面の設定なのかが、分からなくなってくる。

つまり、この映画。
改めて吹き替えで観たいところである。
(多分無いけど。今のところ)

という事で、少々、内容理解が怪しい上での感想なのである。

監督は意外にもクリストファー・ノーランなんだね。

この監督の作品で今まで観た映画は「メメント」、「インセプション」、「TENET テネット」など。

やはり、どれも時系列が複雑に入り乱れる内容で、難解なんだけど、斬新な映画を作る監督という印象。
なので、この監督が歴史上の人物の人生を描くという、どちらかと言うと地味な映画を作るというのは、ちょっとイメージが違うという感覚。

結果的には、アカデミー賞の作品賞や監督賞など多数の部門で受賞したという事で、大成功なんだろう。

そしてマット・デイモンや、ロバート・ダウニー・Jrが出ていることに後から気づく、それだけ字幕しか見ていなかったのかも。

オッペンハイマーという人物であるが、「理論物理学者」とのこと。なぜ、単なる物理学者ではなく「理論」物理学者なのか?
これは、映画の中で描かれているのだが、実験をするのが苦手だったようで、大学での役割も、実験を行う研究室担当ではなく、「理論」を講義するだけ、つまり講釈を垂れるだけの頭でっかっちな感じで描かれている。

そんな彼が次第に実力を認められ、マンハッタン計画の中心人物となり、原爆の開発拠点となるロスアラモスを創設し、原爆開発に突き進むのである。

開発したその先に何があるのか?
そう言ったことは、政治家など、別の人が考える事であって、物理学者としては、世界で最初に物理学の進歩を掴みたいという一心で突き進んだのか。

大戦で原爆が使われてからのオッペンハイマーは、自責の念に苛まれていた様が描かれる。
原爆投下に否定的な姿勢を見せたことで、トルーマン大統領からは遠ざけられ、次の目標となる水爆開発からは身を引き、ソ連のスパイではないかという疑惑をかけられる。

科学者が自分の研究領域を突き詰めていくのは、当然だと思うけど、その先に何があるのか?
といった想像力や倫理観を持ちながら研究にあたるべきということか。研究・活動資金は国に頼るしかないのはあると思うが、それ故に、国の思惑などの政治的なことに巻き込まれざるを得ないというジレンマもあるのか。

色々考えさせられる。

原爆という物が開発されてしまったことはどうしようもない事実だけど、今現在どれほどの原爆が世界に存在するのか?今後使われないことを改めて願う。

以上

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