なぜ、私たちは「台湾」をターゲット国に選定したのか?
・出典:台湾人観光客を誘致する6つの理由-台湾インバウンド対策
https://p-inb.jp/gaikoku-info/taiwanjin-riyuu/ より抜粋。
1.台湾人は非常に親日的である
歴史の事実として1895年から1945年までの50年間、台湾は日本による統治を経験しています。いろいろ意見はありますが、多くの台湾人はその時代のことを懐かしく感じているようです。日本の軍人は厳しいが治安はとてもよかったという印象を持っている人が多くいるようです。そうした記憶のある年配の人だけでなく、若い人も日本の文化や製品が大好きです。日本の音楽・アニメ・ゲーム等が台湾の社会に浸透しています。
東日本大震災が起きた2011年も台湾人が親日的であることが、台湾からは世界中で最多の200億円を超える義捐金によっても示されました。
若い人から年配者まで、商業界や政治界など様々な背景の人々が親日的であることがうかがえます。
2.訪日台湾人の数が安定的に増加している
下記のグラフは2003年から2016年までの訪日台湾人数を表しています。このグラフから分かるとおり、訪日台湾人客の数は安定的に増加している傾向が読み取れます。東日本大震災のあった2011年以外は過去10年間で年間訪日者数が100万人を超えています。2016年の訪日客全体では中国、韓国につづき第3位が台湾となっています。2016年の訪日客数は4,167,400人となり、約2,300万人の台湾人口から考えると18%以上の台湾人が日本を訪問していることになるので驚きです。根本的に日本好きなので、政治的な要素に影響されにくく、これからも安定的な訪日客を期待できるので、安心して台湾人を積極的に誘致することに努力を傾けることができます。
3.台湾人は日本旅行のリピーターが多い
毎年台湾人口の18%に当たる人が、日本旅行をしています。その理由として台湾人客中78%が2回以上日本旅行をしたことのあるリピーターであるということです。中にはリピート10回以上のつわものが約14%もいることに驚きです。台湾からは気軽に日本旅行を楽しむことができ、「ショッピング」、「体験」、「癒し」など何回も行きたくなる理由が多数存在しています。そんな日本旅行好きな台湾人にぜひ積極的にプロモーションすることができます。特にリピート数を重ねるにつれ、地方都市など首都圏以外の少しマイナーな場所に行きたいという人が多くいます。
4.台湾人は日本の製品やサービスが大好き
台湾人は日本の製品に対する高い信頼度をもっていることがうかがえます。私が日本に帰国すると聞いた友人は医薬品や化粧品、歯ブラシなどの日常用品、家電、工芸品、食品までなどお土産に買ってきてほしいとお願いされることがよくあります^^;。それほど日本の製品が気に入っているようで、日本旅行に行けば必ず大量に日本で買い物して来る様子を見受けられます。台湾のブログを見ていると日本で買った戦利品のような記事がたくさん見つかります。そうしたブログを見て日本での買い物リストを作っている人も見かけます。
5.台湾人は比較的マナーが良く人情があります
台湾で生活していると感じることですが、台湾人のマナーは他のアジアの国に比べると高いと感じることがよくあります。交通マナーや行列、また人のたくさん集まる場所でも秩序立っている光景を目にします。もちろん文化や背景が異なるので日本と同じことを期待はできませんが、基本的に礼儀正しくマナーのある人がほとんどです。ただ、残念なことに宿泊やレストランの予約をしたのに無断キャンセルする人がいるなどの報道がなされていますが、お店側もきちんとした対策をすることで問題を回避できるように感じます。
また、台湾人の特徴として日本人に比べると声が大きく感じますが、中国人よりは控え目です。男性も女性も陽気でおしゃべりが大好きな人が多くいるように感じます。ただ、ちゃんと場所をわきまえて声の大きさを調整しています。台北の地下鉄MRTでは車内での携帯電話での通話がOKということになっていますが、声は小さめに、話は短めにというキャッチフレーズが車内広告にのせられていて多くの人がそれに従っているようです。なので車内は静まり返っていることはありませんが、うるさすぎるということもない状況です。
6.日本語に親しみを感じる人が多い
台湾で使われている中国語は画数の多い繁体字です。これは日本の多くの漢字と共通しているものが多く、日本語を漢字で書けば台湾人は大体の意味を理解することができます。台湾の街中を歩いていると、日本語が使われているお店の看板を良く目にします。商品のパッケージにも台湾製のものなのに日本語が多用してあるものも多々見受けられます。そうしたことから日本語に親しみをもっていることを見受けられます。日本旅行に際しても、言語の問題がありますが、多くの場合漢字で表現すれば大体意味がわかるので比較的簡単にコミュニケーションをとることができます。これも台湾人観光客を積極的に誘致したい理由と一つと言えるでしょう。
・また、アドバイザー善井が、昨年春に台湾からのインバウンド観光客が滞在していると言われている「軽井沢町」を訪問して軽井沢観光協会から、台湾誘客の実態をヒアリングしている。軽井沢観光協会では、台湾人が中国本土から訪日客と一緒にされることを極端に嫌うことを、訪日台湾人の行動から理解していた。よって、4-5年前より、海外向けwebサイトには、中国本土の言語・簡体字を一切の表記を止めた。また軽井沢町内で配布されるパンフ等印刷物にも、簡体字を表記せず、繁体字のみとしている。それはパンフだけでなく町内のインバウンド向け案内サインや、観光案内所等の告知物も、徹底した「繁体字のみ」の表記である。これにより、台湾からのインバウンド観光客の軽井沢における満足度を見ると、訪問前、初回訪問、二回目訪問、三回目訪問、それ以降と満足度がどんどんと上昇している。つまり、台湾からのインバウンド観光客は、「なじむ」を求めてリピートする可能性が高く、「また、戻ってきたくなる観光地域づくり」を推進していくことが、一定的なインバウンド客を獲得できると推測してターゲット国として選定した。
伏線として、中国・韓国からのインバウンド客は、政治的事案で左右される「カントリーリスク」が高く、積み上げてきた努力が一瞬で消える可能性がある。また、現在の観光地域づくりにおいて、中国・韓国からのインバウンド客依存は町自体のイメージを下落させる可能性があることも考慮している。
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