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公家と武家のかけはし

そうか、裏山文庫の企画を最後にやったのは5月末だったんだ。江戸時代後期の画家、椿椿山展。楽しかったなぁ。それから半年後にようやく動き出します。怠けていたわけではなく、じっくりコトコトと煮込んでおりました。
次の企画展は「公家と武家のかけはし ー時を超える美のはざまー」というタイトルで宮中の衣装である装束の調進、着装を伝承される、 衣紋道山科流 30 代家元後嗣・山科言親さんをお招きします。昨年の12月も大変好評でした。
みなさまお時間ありましたら是非!山科さんと私と愉快な仲間達もだいたい、ほぼほぼ、まぁまぁ裏山文庫にいます。
詳しくは下記をご覧ください。
↓裏山文庫のイベントページ↓
https://fb.me/e/eqN7ICcds
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今回で2回目となる代々宮廷装束の調進・着装を伝承する山科家の30代後嗣、山科言親氏をお招きし山科家所蔵の貴重な資料を展示致します。
裏山文庫企画展では三河ゆかりの徳川家康公の復元装束や、来年の大河の主人公に決まった紫式部と『源氏物語』に関する作品等を飾ります。平安時代から江戸時代へ時を超えて受け継がれた公家と武家の美の関係性に向き合います。
また、第二展示会場では「紫式部が愛したかさね色」をテーマに古代染色で再現した作品の他に、2018年に京都文化博物館で開催された明治150年記念「華ひらく皇室文化-明治宮廷を彩る技と美」で出品された六曲一双の屏風「有職裂貼交屏風」も特別展示致します。山科家が江戸時代後期に皇室、神社などへ調進した墨書のある装束裂を貼り交ぜたもので、本展の歴史的由緒と世界観に華を添えます。是非併せてご覧ください。

※期間中、山科言親氏がほぼ終日在廊いたします。

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【会場】 裏山文庫

10:00-18:00 (最終日のみ16:00まで)

【最寄駅】豊橋鉄道渥美線「南栄駅」より徒歩3分
(東海道新幹線「JR豊橋駅」下車、豊橋鉄道渥美線に乗換)

【住所】愛知県豊橋市南栄町字空池8-100(「呉服の山正山﨑」店舗裏)
(お車でお越しの際は呉服の山正山﨑駐車場をご利用ください。)

・壊れやすい貴重な物がございますので小さなお子様連れの
 お客様はお子様から目をはなさないようお願い申し上げます。
・大変小さな会場ですので混雑状況によっては外でお待ち頂く
 場合がございます。予めご了承くださいませ。
・大人数でのご来場はお控えくださいませ。

お問い合わせなどは裏山文庫管理人の山﨑までお気軽にどうぞ。
https://www.facebook.com/yoshihiro.yamazaki.501
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山科言親(やましなときちか)氏
1995年京都市生まれ。衣紋道山科流若宗家。
山科家の30代後嗣。
各地で公家文化を伝える講演会や展覧会を
開催し、メディアへの出演や歴史番組の
衣装考証など幅広い活動を行う。
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・山科家について
山科家は藤原北家の流れで、平安時代末期〜鎌倉時代初期の公卿藤原実教(1150〜1227)を初代として始まりました。後白河法皇より山科新御所とその周辺を所領として賜り、以後代々伝承し、家名の由来となります。山科家の人々は宮中で大納言・中納言・参議等の要職についた他、南北朝期以降は内蔵頭・御厨子所別当を世襲し朝廷財政を運営します。また、公家の家職として、装束の調進と着装をする衣紋道山科流並びに雅楽の笙を伝えるなど、有識故実をもって歴代天皇の側近として仕えました。山科家は歴代当主による日記が多く伝存していることで著名であり、中でも13代言継(1507〜1579)の日記「言継卿記」は戦国時代研究の重要史料として評価されています。
山科伯爵邸源鳳院
https://www.genhouin.com/
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・衣紋道とは
衣紋道とは公家や武家の装束の着装法について、古くから伝えられてきた技術や考え方のことです。

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★特別展示
有職裂貼交屏風
 皇室、神社などの装束を納めた際に記された墨書の裂地を六曲一双の屏風に貼り交ぜたもの。年代は18世紀から19世紀半ばまで。
宝永6年(1709)「伊勢内宮御被」や安永9年(1780)「御元服御用御袍」、寛政6年(1794)「三月入内御用冬御小褂(うちかけ)梅」など。
中でも天保14年(1843)「三月東宮御元服御袍」とあるのは、3年前の天保11年3月に立太子の儀を行って東宮となった孝明天皇の御袍
であろう。裂地は全部で51点。色や文様がバランスよく配置されており、屏風に仕立てられたのは近年になってからと思われる。
(2018年京都文化博物館、明治150年記念「華ひらく皇室文化-明治宮廷を彩る技と美」パンフレットより。)


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