認可保育園に落ちた後の選択肢
ちょっと待って!認可外保育園に入園申込み、する前に
※今回の内容は東京23区での話です
認可保育園内定連絡の時期ですね。
SNSでもチラホラ喜びの声や落胆・絶望の見るようになりました。
私も保活にはかなり苦労したので、絶望の気持ちは痛いほどわかります。
「まさか落ちると思わなかった!」
「いま入れなかったら退職or就労内定取り消しになってしまう」
という人も少なくないと思います。
第一次選考の後に入園調整があって第二次選考で内定する方もいますが、
残念ながら現状は稀と言えます。
認可保育園に落ちてしまったら、選択肢はいくつかあります。
①認証保育園に入園する
②認可外保育園に入園する(よくよく慎重に)
③居宅訪問型保育/その他、各自治体の待機児童対策を活用する
④育休を延長する
①認証保育園に入園する
この選択をとる人が大半ではないでしょうか。
事前に情報収集していた方は、認可保育園の申し込みのほかに、認証保育園にも入園申し込みしていたかと思います。
認可園に落選してしまった人は、急ぎ認証園に「入園の意思」を伝えます。
認証保育園は園によって「抽選入園」か「申し込み書提出先着順」かが違いますが、先着順だとやはり早い方がいいです。
(その園がどちらの方法をとっているか、これから保活の人は認証園見学の際聞いておくのがいいです)
逆に認可保育園に内定した人も、急ぎ認証園に連絡して「認証園には入園しない/申し込み取り下げ」の旨を連絡してあげてください。
そのぶん、認証園の枠が空いて入園できる人が増えます。
認証保育園とは、東京都独自の制度です。
認可保育園よりも子供1人あたりの基準面積を狭くするなど、大都市特有のニーズに合わせた設置基準を定めたものです。
認可保育園より劣っているというわけではないです。
▼参照
とうきょう福祉ナビゲーション
http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/contents/tokushu/ninsyo/ninsyo_02.html
②認可外保育園に入園する(よくよく慎重に)
次の選択肢は、「認可外保育園」。
これにはいくつか種類があります。
▼東京都が把握している認可外保育園一覧
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/ninkagai/ninkagai-ichiran/ninkagai_list.html
認可外保育園とは、国の定める基準を満たさない保育園のことで、厳密に言うと「認証保育園」も認可外になるのですが、
ここでは主に「企業主導型保育園」「事業所内保育園」に触れます。
企業主導型保育園は内閣府が平成28年から始めた制度で、
開設にあたり自治体の認可を受ける必要がなく、また一定の条件を満たせば運営に助成金が出ます。
自社の従業員だけが入園する場合もありますが、
「定員の半数を地域枠(※)にすることが可能」となります。
(※)地域枠とは、その保育園が設置されている市区町村の住民が入園できる枠のこと
これによりその企業は、自社の育休明けの働き手を確保するだけでなく社会貢献もできるというわけです。
対して「事業所内保育園」は自治体の認可が必要ですが、認可施設と同等の助成を受けられます。
こちらは定員の4分の1までが「地域枠」となります。
認可保育園も認証保育園も落選した…保活をはじめてみたけど入れる気がしない…
そんな方は「事業所内保育園」「企業主導型保育園」が通える範囲にないか探してみましょう。
有名な企業でいうと「ヤクルト」が広く認知されているかもしれませんね。
ヤクルトは働くママが多いので、保育に関しても力を入れています。
また、近年で言うと「カゴメ」も「野菜が好きになる」をコンセプトにした保育園を開設しています。
ただし!!
「企業主導型保育園」には助成金を目的としたずさんな運営の保育園や怪しい企業が運営している保育園もあります。
くれぐれもご注意ください!!
実際、私が引越し前に住んでいた待機児童がワースト3に入る自治体には、
未だ実態のない企業が「企業主導型保育園を開設します」と告知を出していました。
よくよく説明を見ると、
【ママさんが在籍している会社の人に「共同運営します」というハンコをもらえば、企業主導型保育園になり、その企業の従業員ということで必ず入園できます!!運営費は助成があるので不要です!リスクはありません!】という説明でした。
怪しさ満点です……。
先程も記した
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/ninkagai/ninkagai-ichiran/ninkagai_list.html
こちらのリンクには、認可外保育園の一覧の右端に
東京都の「立ち入り調査結果」のリンクがありますので、こちらの情報も参考にしつつ、
必ず見学をして子供を安心・安全に預けられるのかよく見極めてください。
私自身も、最初の保育園は「事業所内保育園」の地域枠入園でした。
新設園でしたが、結果とってもいい保育園でここに預けられてよかったと日々感じていたので、
「認可」「認可外」というだけで判断せず、情報収集が大事だと思いました。
③居宅訪問型保育/その他、各自治体の待機児童対策を活用する
次の選択肢です。
東京23区は人口も多いせいで、比例して待機児童数もかなり多いです。
しかし各自治体もただ指を咥えているだけではありません。
認可保育園に落選してしまった人たち向けの事業にも力を入れています。
◆居宅訪問型保育
ここ数年で導入する自治体が増えました。
何を隠そう、私自身、三男が認可保育園に落ちたときはこの制度を利用し、
最終的に認可保育園に入園することができました。
これは、自治体が業務提携する企業から派遣されたベビーシッターが子供を自宅で保育してくれる事業です。
原則として入園落選/障害がある等やむを得ない事情で保育園に預けられない子供を3歳を上限に預かってくれます。
3歳以降は認可保育園に優先的に転園できるようになっています。
(この点は小規模保育園と同じですね)
私としては結果的に最初が居宅訪問型保育でよかったな、と思いました。
預け始めた時、三男はまだ1歳になったばかり。
離乳食もそろそろ終わりの頃とは言え、集団保育にはやや不安がありました。保育士さんも、一人ひとりにはどうしても目が届かない瞬間もあるでしょう。
その点、居宅訪問型保育は赤ちゃんも慣れた自宅で、マンツーマンで相手をしてくれます。
不安だった点は、3〜4人のローテーションで複数の保育士さんが来ることです。ずっと同じ人ではありません。
また、自治体が委託している企業とはいえ知らない人と密室でマンツーマンなので、何か事故があった時ごまかされると弱いです。
ベビーカメラなどを設置しておき、そのことを保育士さんに伝えておくと安心かと思います。
◆待機児童向け臨時保育所
こちらもいくつかの自治体で導入しています。
待機児童となってしまった人は臨時保育所に入園可能としています。
ただし、設置場所は限られているので自宅からかなり遠い人もいます…。
上記の居宅訪問型保育と同様に、年度途中の入園や4月入園の選考において、これらの待機児童対策事業を利用していると加点されるので優先的に認可保育園に入園できます。
その他、各自治体独自の待機児童対策事業があると思いますので、
調べてみるといいかと思います。
④育休を延長する
やれる人はやってるよ…という方もいらっしゃるかと思いますが…。
育休がどのくらい延長できるかは、その企業によって違うため、総務等担当部署に早めに訊ねておきましょう。
なお、自治体によっては年度途中に育休が切れる人を対象にした「入園予約制度」があるので、こちらも調べておくとよいかと。
特に0〜1歳は年度途中での転園・入園はほぼ不可能なので、この制度はとてもありがたいです。
まとめ
認可に落ちても、認証・認可外そのほか様々な保育園があります。
認可=一番安心、一番子供にいい
というわけでは決してなく、認証・認可外にも良い園はたくさんあります。
ですが、特に「認可外保育園」はずさんな園も多いのでよくよく慎重に選んでいただきたいと思います。
2021/2/2