若手現場監督が職長さんを動かすコミュニケーション術Vol.2|指示ではなく、問い掛けする!
こんにちは!叱り方コンサルタントの吉田裕児です。
いつも読んでいただきありがとうございます。
前回は、職長さんとの共通点をつくるコミュニケーション術を手に入れることができれば、職長さんとの心の距離も近くなり、若手現場監督は、現場を楽しめるようになるとお伝えしました。
若手現場監督は、職長さんと共通点を作って信頼関係を築いているでしょうか?
今回は、職長さんに仕事を依頼するときのコミュニケーションのコツをお伝えします。
◆まず、労いと感謝を伝える!
例えば、あなたが職長さんだったら、一生懸命に足場を組んだあと、
「この足場は、図面と違います!ダメです!」と若手現場監督から言われたらどんな気持ちになるでしょうか?
(※足場とは、手の届かない高いところなどで作業するために鉄パイプや専用フレームを使って人が乗れるようにする作業台です。)
職長さんのあなたは、自分でもダメだなと思っていても、ストレートに言われるとカチーンときませんか。
「この若造、何を言っているんだ!お前から言われたくないよ!」と、つい言ってしまうかもしれません。
人って、一生懸命にやったものにケチをつけれられると、ダメだと分かっていても、職長としてのプライドがあるので、それを素直に認められません。
だから、最初は職長のNさんに「Nさん、足場組終わりましたね!おつかれさまです!ありがとうございました!」という具合に、終わったことへの『ねぎらいと感謝』を伝えます。
不備だと思うところを「どう思いますか?」と聞いてみる!
Nさんは、仕事の終わったことを認めて貰えたので嬉しくなります。
そこで「ところで、ここが図面と違っていると思うですが、どう思いますか?」と足場の不備なところを問い掛けします。
Nさんは、もしかして自分でもそれを不備だと思っているかもしれません。
だから、「どう思いますか?」と問い掛けられれば、
「あ、それはすぐに直すつもりでいたよ!」と素直に答えてくれるでしょう。
仮に気がついていなくても「これ、どう思います?」の問い掛けられることで、足場を組終わった足場を眺めて、手直しの必要があることに気がつけば、素直に「やり直すよ!」と言ってくれることでしょう。
もし、仕事に不備があったときでも、終わったことについては、『労いと感謝』を伝え、不備についてはストレートに指摘するのではなく、Nさんに『どう思いますか?』と問い掛けするアプローチしてみましょう。
いかがだったでしょうか。
いきなり、「ダメですよ!」と否定すると、人は反発して怒りが生まれます。もしくは、言い訳をするようになります。
問い掛けコミュニケーションで職長もやる気になる!
一方、「どう思いますか?」と問い掛けは、相手に考えてもらうアプローチになります。
問い掛けされることで、仕事を見直すきっかけになり、ミスがあれば気づくことができます。
この問い掛けコミュニケーション術を若手に教えてあげれば、職長のハートがつかめるかもしれません。
◆感謝を伝えると職長の元気は100倍に!
そして、手直しが終わったときに「ありがとう!」の感謝をすれば
職長さんは、若手を「こいつ、なかなか、いいとこあるな!」と見直すでしょう。
若手現場監督も益々現場が楽しくなっていきます。
多くの現場監督は、職長さんや働く人に指示をすれば動くと思っています。
でも、彼らの生産性やパフォーマンスをあげるためには、相手がやりたくなるようなコミュニケーションの取り方が大切です。
この『問い掛けコミュニケーション術』を若手現場監督が手に入れれば、現場で職長さんたちを動かすことができるようになるでしょう。
今回は仕事が終わったあとの対応でしたが、仕事を頼む指示の時にも、「今の作業指示について、どう思いますか?」と問い掛けて、職長さんの意見を聴くことも効果的です。
なぜなら、人は指示されるのを嫌います。自分で決めたいと思っています。
作業指示をして、意見を聞くだけで、職長さんは自分で決めたと思ってくれるでしょう。
では、今回の質問です!
「あなたがもし職長さんだったら、
どんな頼まれ方をされたら、やる気になりますか?」
是非、実践してみましょう!次回に続きます。お楽しみに!!
拙著「部下が変わる本当の叱り方」明日香出版社を読んでいただけると、部下の指導もやりやすくなります。
▼拙著第1章PDFプレゼントはこちらから
メルマガも定期購読できます!
https://hontounoshikarikata.com/fx/T40flL
上司と部下が生き生きと活躍できる職場作りを目指しています。いただいたサポート費はさらなるクリエイティブな活動に使わせていただきます。