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誰も教えてくれない建設現場の安全対策|曖昧の指示が命を奪う!あなたの指示は、大丈夫!?

~曖昧の指示が命を奪う!あなたの指示は大丈夫?~

3年前の話になしますが、ある小学校の一年生が、校外学習後に「ちょっと疲れた!」と言って教室で休んでいました。
しばらくすると、急に具合が悪くなり救急車で病院に運ばれましたが、亡くなってしまいました。

市の教育委員会から学校に配布された救急マニュアルは、「適切な処理を行う」としか書かれていなかったそうです。
悲しい事件ですね。

これから、汗をかく季節になり熱中症の危険が高まります。
私たちの現場でも悲しい事故が二度と起こらないように、具合が悪いと本人が言ってきたら、すぐに病院へ連れて行くルールを作っておくことをお勧めします。

例えば、連れて行く病院、誰が連れて行くのか、担当者が居ない場合は誰が行くのかなど、もし、熱中症が起きたときに誰がどう行動するのか事前にマニュアルを作っておきましょう。

100人いても100人が、同じ行動をとるのが正しいマニュアルです。

100人が100人とも、違う行動をとってしまうマニュアルは、
混乱を招くだけで、今回の小学生のように尊い命を奪ってしまうこともあります。

私たち建設現場の指示の中にも曖昧なものがたくさんあります。
例えば、「足元注意」「周囲の確認」「合図の徹底」というような指示をしていないでしょうか。

これらの指示では、何をどうして良いのか分かりません。
具体的に「いつ、誰が、どこで、何を、どんな風に」行動するのか決めておけば、100人いても100人が、同じ行動をとることができます。

例えば、「足元注意」は、「通路を通る際は、指差呼称して段差の確認する!(声を出しながら指で足元を差して目視確認することです)」


「周囲の確認」は、「重機が旋回する際、あるいは移動する際は、旋回する方向、移動する方向を指で差して目視確認をする!」

「合図の徹底」は、「作業する前には、誰がどんな合図をするのか、どのタイミングでするのか決める。


作業中には、その決めた合図が出来ているかお互いに確認しながら作業を進める!」という具合にルールを決めれば、誰もが同じ行動をとることができます。

逆に、スタッフがKY(危険予知)活動などで、「足元注意」という安全対策を言っていたら、「足元注意って、具体的にどうやってやるのですか?」と現場監督であるあなたから質問してあげましょう。

スタッフ本人に具体的な安全行動ができるように質問とアドバイスを繰り返してあげれば、事故を防ぐことができます。

曖昧な指示は、事故を招きます。
具体的な行動がとれる具体的な指示をしていきましょう!

今回の質問です。

「あなたの指示で、スタッフは何をしたら良いか分かりますか?
 では、どんな指示をすればいいでしょうか?」

次回に続きます。お楽しみに!!

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