見出し画像

「こういうときあるよね~」と言ってくれる架空の友達

9月の後半から、仕事でもプライベートでも「なんかうまくいかないな~」ということが続いていた。

いくつか入っていた屋外ロケはことごとく雨天で延期。プライベートでは、友達の田んぼの稲刈りをするため(それにかこつけて山小屋仲間と遊ぶため)安曇野に行く予定だったのだけれど、例年より稲の生育状況が遅く、どんどん延期に。

リスケに継ぐリスケで、スケジュール帳は修正テープだらけ。「その日はA社の取材があるから」とB社の取材仕事を断わったのに、A社の取材が延期になり、いちかばちかでB社に「この日空いたのですが、もう他のライターさんに決まりましたでしょうか?」とお伺いをたてるものの、やっぱり決まってしまっている……なんてこともあった。

こんなにも予定がぐちゃぐちゃになったのは初めてだ。2019年、リスケの陣。

誰が悪いわけでもなく、不幸と呼べるほどでもないのだけれど、なんとも歯車が噛み合わなくてもどかしい。

そんな日々の極めつけが、先日も書いたマイコプラズマ肺炎だった。

マイコプラズマ肺炎で取材仕事を断わってしまったとき、「ここが運気の下げ止まりだ。あとは上向いてくるに違いない」と思った。マイコプラズマって語感からして強そうだし、最終兵器の趣がある。運気の底にふさわしい。

しかし。

マイコプラズマ肺炎を脱して仕事復帰してもなお、うまくいかないことは続く。仕事がふたつも立ち消えたのだ。ひとつは訳あって私からお断りすることになり、もうひとつは媒体そのものがいったん更新停止となった。

現在進行形で「なんかうまくいかないな~」が続いている。

実際に起こった出来事といえば、リスケが相次いだこと、体調不良、企画が頓挫したこと。

それだけだ。それぞれの事象には相関関係も因果関係もなく、続いたのも偶然にすぎない。

なのに、メンタルの不調も相まって認知の歪みが発動し、事実をやたら深刻に受け止めてしまう。「自分が悪いことを引き寄せてるのかも」などと不必要な自責をしたり、「この先も悪いことが続くかも」と根拠なく怯えたり……。

そんなときは、脳内にいる架空の女友達に「こういうときあるよね~」と言ってもらう。

すると私も、「だよね~、なーんかうまくいかないことが続くときってあるよね~」と、本来の(不当に重すぎない)重みで捉えなおすことができる。

過度に悲観的な方向に傾きかけていた思考が、「こういうときあるよね~」を合言葉に、適切な位置に軌道修正されるのだ。

悲観は、思考ではなく感情によるところが大きい。できるだけ感情と思考を切り分けるよう心がけているけれど、ときに認知は感情に引っ張られてしまう。

架空の女友達の力を借りるのは、深刻になりすぎてしまう私が生み出したライフハックだ。


サポートしていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです。いただいたお金は生活費の口座に入れます(夢のないこと言ってすみません)。家計に余裕があるときは困ってる人にまわします。サポートじゃなくても、フォローやシェアもめちゃくちゃ嬉しいです。