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ボカロPさんの第8世代を考える②(いよわさん・髙木ますさん・柊マグネタイトさん)

『ボカロ大全』という本を出しました。

良かったらどうぞ!


※挿絵も全部ぶちょうが描いてます!

いよわさんの『きゅうくらりん』すごすぎ

 サムネだけで超名曲な感じがしたら、聴いたら「うわああああああああ」と久々にやられた。

 一番ぞくっと来たのが、『空っぽが埋まらないこと』の時の女の子の表情だったので翌日には絵を描いていた。1時間もかからなかった。

いよわさんが男性だったのが最近の一番の衝撃

 『いよわさんは胃が弱い』以外の情報を知りたくなって、調べたらニコ生でがっつり出ていて、ミュージックビデオや絵は自分で作っているのであのかわいらしい絵と文は120%女性だと思っていたので驚いてしまったがクリエイトに性別は関係がないのが素晴らしい。

【出所】ニコニコニュースオリジナル『新進気鋭のボカロP・ちいたな&いよわとVOCALOIDとの出会い、クリエイター奨励プログラムの説明etc… 「週刊ニコニコインフォ 第18号』レポート!』
https://originalnews.nico/284509

『きゅうくらりん』の『私宙ぶらりん』は自死を指すのか?

 『きゅうくらりん』はずっと、「恋に浸っている女の子」をずっと描いているのだが、途中不穏な歌詞になる。

『例えば今夜眠って 目覚めたときに
起きる理由が ひとつも 見つからない
朝が来たら わたしは どうする?』

幸せな明日を願うけど 底なしの孤独をどうしよう
もう うめき声しか出ない
わたし ぎゅうぐらりん

【歌詞引用】『きゅうくらりん』

 最後の「私宙ぶらりん」を首吊りと解釈している方が多く、「いや流石に不幸の顛末好きすぎだろ、ボカロ民」とか思っていました。

 しかし、歌詞の1番に『きゅうくらりん』、2番に『ぎゅうぐらりん』と来たら3番は『きゅうくらりん』で終わるのがセオリーな気はするので、「敢えて『宙ぶらりん』にしているということは…?」と思わせるのが、また楽しいですね。ありがとうございます、いよわさん。

髙木ますさんの『もっちょこちょい』

 サビのキーが全部違うという『もっちょこちょい』という曲があり、これを歌えるのがウォルピスカーターさんしかいらっしゃらない。

 10秒間に2オクターブ半上がるところとかも是非聴いていただきたいのですが、人類が歌える曲ではない、のに歌えるウォルピスカーターさんがマジでカッコイイ。

 一応挑戦してみたが、『一体何を歌ってんだ?』の歌詞の時に「本当に俺、何歌っているんだろう。。?」という絶望感に苛まれるくらい、マジで難しい。

何故『もっちょこちょい』なんだろう?

 『もっちょこちょい』とは何か?とずっと考えていますが、何も解がでませんでした。

 『もちょこちぇ (青森の方言) 』というのはあるのだけは認識しており、意味は『くすぐったい』らしいですが、何も関係なさそうです。


髙木ますさんの和の曲と淡々と曲を上げる感じが好き

 髙木ますさんの曲は一貫して歌詞は「和」と、(違ったら申し訳ないのですが)III度の和音(ミソシ)をベースにしているのです。

堕堕堕堕 この肺胞
目一杯の自で満たしたなら
その断末魔で掻き消すよ

 【歌詞引用】髙木ます『もっちょこちょい』

 あと淡々と曲を上げる感じも好きです。

 髙木ますさんの曲を流布させたいが、歌えない!ザ・ジレンマ!

柊マグネタイトさんの『マーシャル・マキシマイザー』

 マグネタイトさんの『マーシャル・マキシマイザー』もボーカロイド可不さんを使った楽曲なのですが、可不さんは人工的な感じがなくて最強ですね。

 ※”可不さん”は『花譜さん』の歌声を元にした音声合成ソフトなのです。


 『食べてすぐ寝て丑になる 起きてまた寝て人でなし?』といった詩の選び方や韻の踏み方が天才的ですね。あとピコピコシンセ音が心地良い。

『終夜ノ摩天楼は 月の裏の鴻鵠模様
解=闘争?逃走?奈落を絡で移動
勢い侭、走り抜けよ。』

『青ノ印を結う時は 呼吸を深く、両の眼は閉じて。
強制≠共生 堕落を搾で試行
勢い侭、斬り捨てていけよ。』

【歌詞引用】『終焉逃避行』

 必聴!マジで!

マーシャル・マキシマイザー


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