いじめ防止相談ツール「マモレポ」がもたらすのは周りに「嫌だと言える」権利
私は11年いじめられました。
小学校学年中では殴る蹴るの暴力を受け、ゲームボーイを取られたりしました。
中学校に入ると学年中で「障碍者」と呼ばれ、高校では「あんな人間に生まれたら生まれないほうがマシ」とバスの中で聴こえるように言われたりしました。
先生に相談してもいじめを容認されませんでした。進学校であまりいじめがあるという事実は都合が悪かったのでしょう。
すいたGRE・ENスクールプロジェクトとは
「大阪府吹田市すいたGRE・ENスクールプロジェクト」とはいじめのない学校づくりの実現を目標に、学校生活で子供たちが友達や先生、地域住民と良い関係を築き、楽しみや喜びを感じながら過ごせる環境を整えるためのプロジェクトです。
プロジェクト推進のため、令和2年度において、約1億5,400万円の関連予算を確保しています。
【参考】大阪府吹田市「すいたGRE・ENスクールプロジェクト」
https://www.city.suita.osaka.jp/home/soshiki/div-gakkyo/shido/_98889/_101765.html
いじめ防止相談ツール「マモレポ」の運用に向けて
GIGAスクール構想の実現に向けた動きの中で、児童・生徒1人につき1台の端末(iPadまたはWindows)が導入されていることから、大阪府吹田市はいじめ等の未然防止、早期発見、早期対応につなげるため、児童・生徒のヘルプサイン(いじめなどで困っていること)を学校、市教育委員会に送信できるツール「マモレポ」を新たに構築し、運用することとしました。
「マモレポ」の画面イメージ
【出所】大阪府吹田市「すいたGRE・ENスクールプロジェクト」
「マモレポ」はとても使いやすそうだし、使える子はうらやましい
「マモレポ」の画面の遷移を見たのですが、とても使いやすそうです。
私が学生の時はtwitterやLINEなんてなかったので自分が受けているいじめのストレスは学校が解決しなければ、自分でストレスを蓄積するしかなかった。若しくはゲームや漫画で現実逃避するしかなかったのです。
「マモレポ」があれば、自分が受けた嫌なことを「流すもの」とせず、1人の先生のみならず、学校の先生全体に報告が届き、いじめを「可視化」することが出来ます。
このいじめを「可視化」することが出来るのが「マモレポ」の強みであります。
いじめの認知件数過去最多の61万2,496件をプラスと捉えるか
文部科学省(2020)は、文部科学省は2020年10月22日、「2019年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果を公開しました。
いじめの認知件数は、前年度より6万8,563件増え、過去最多の61万2,496件となりました。
1985年度の調査開始以来、過去最多を更新しました。
これはよりいじめを「可視化」することが出来たとプラスと捉えるのか、学校及び行政の施策が何も響いていないとマイナスと捉えるのか、どちらにしてもいじめ年間61万件はもはや「学校に普通に通っていればいじめに高確率で遭う」レベルかもしれません。
「いじめのない学校」ってないの?
私が率直に思うのは「いじめのない学校」というのが全国各地にあれば転校する選択肢もあったのではないかと思いました。
しかし、今でも学校を選択する理由が「進学か部活動の実績」のみです。会社と同じく入ってみないとわからない世界。
しかし学校は会社と違って「退学」が許容される社会ではないことです。
「退職」は良いが「退学」はダメ?
「転職」や「退職」は割と日本社会でも許容されるようになりました。
「退職エントリ」や「退職ブログ」を皆書く時代になりました。
しかし、「退学エントリ」や「退学ブログ」は叩かれることが多いそうです。これがよく分からない。
学校は会社ほどオープンではなく、ずっと秘密裡にされています。ここがいじめに対して革新的な解決策がない理由だと思います。
また、先生の手腕に委ねられ、いじめの解決方法が人的依存であり、共有化されていないのも理由の1つだと思います。
「嫌だと思ったことを周りに伝えること」は貴方の持っている当然の「権利」
いじめは子供が「嫌だ」と思えば「いじめ」ですし、「いじめた側が100%」悪いです。いじめを起こさなければ何も生まれないのです。
「嫌だと思ったことを周りに伝えること」に罪悪感を感じる子も多いのです。「自分が悪いのではないか」、「自分が我慢すれば済む問題」だと。
「嫌だと思ったことを周りに伝えること」は貴方の持っている「権利」です。誰でも行えるのです。
そのことを「マモレポ」及び株式会社マモルは認知させてくれるのではないのでしょうか。
※もし「マモレポ」に興味がある方はこちらのGoogleフォームからどうぞ!