【ショートショート】天地製造
人間の営みを見下ろし、神は涙を流していた。
決して悲しんでいるのではない。感動の涙だ。
それはまるで立派に走る我が子の成長した姿を見る、親のそれに等しい。
幾多の失敗や教訓の歴史を経て、省人化、省力化をスローガンに人員、コストなどありとあらゆる無駄を排除し効率化を求め続け、今も世界を未来へと推し進めている。
神がこの世界を7日間で創り出した頃からは想像し得ない成長を遂げていた。
そして神は己を恥じた。
意を決し、神は時の座を立ち上がる。時間を遡り天地創造の第6日目までかえって