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ブックサンタのコラボ企画向けイラストを描き下ろしました

pixiv小説チャリティー企画~ブックサンタ2023~ のメインビジュアルを担当しました。これはブックサンタとpixiv小説のコラボ企画で、昨年に続き2回目の開催だそうです。クリスマスをテーマにした小説などを「ブックサンタ2023」のタグを付けてpixivに投稿すると、作品数×500円がNPO法人チャリティーサンタに寄付されます。詳細は pixiv小説子どもチャリティー企画~ブックサンタ2023~ をご覧ください。

pixiv小説のブックサンタ2023向け描き下ろしイラスト

ブックサンタとは

そもそもブックサンタとは何かというと、全国の大変な境遇に置かれた子供たちに本を贈るための社会貢献プロジェクトです。具体的には、書店で本を購入・オンライン書店で購入・運営費の寄付・継続支援・クラウドファンディングなどの参加方法があり、書店購入の場合は協賛する書店で書籍を購入する際にブックサンタにすると言うだけで、NPO法人チャリティーサンタにその本を寄付することができます。2017年の発足移行徐々に規模を拡大し、これまでに140,435冊の書籍が寄付されています。詳しくは公式サイトをご覧ください。

大変な境遇に置かれた子供たちに本を贈る意義については、公式サイトの「お届けする保護者からの声」などを読んでいただけると実感できるかと思います。僕の子供たちもクリスマスを一年ずっと心待ちにしていて、半年以上前から「今年のサンタさんからのプレゼントは……」と言っていたりするので、そんな希望を一人でも多くの子供に持ってもらいたいと切に願っています。

なお、僕も今年はブックサンタに本を何冊か贈らせていただきました。定番本から新刊本まで、幅広い選択肢から選んでみたつもりです。実際参加してみると想像以上に満足感があり、また書店の売上にも貢献できるので、年内にもう何度か参加できればと思っています。

書店でのブックサンタ参加時にもらえるシールとチラシ

ブックサンタに本を選ぶ際に、新刊本と定番本のどちらが良いのかという議論がありますが、僕はどちらでも構わないと思っています。僕は古い本を好んで読むタイプでしたし、うちの子供も古いかどうかはあまり気にしておらず、純粋に面白いかどうかだけが基準になっているようです。ただしこれは人によるというのもその通りで、皆が読んでいる本を読みたい子もいますし、流行とは関係なくひたすら面白いものを楽しみたいという子もいると思います。ただ、僕自身は説教臭い本があまり好きではなかったので、教訓的な内容については極力感じられないようなものを選んだつもりです。

これについては、ミヒャエル・エンデも「本物の芸術では、人は教訓など受けないものです。前よりりこうになったわけではない、よりゆたかになったのです」(※『エンデと語る』子安美知子著 / 朝日新聞社 より抜粋)と語っていて、僕もそれに同感です。近年は少しでもためになる本や、役に立つ知識を与えてくれる本が人気で、もちろんそういう実用性も大事ですし、そういった本が売れることで業界が活性化するのも良いことだと思います。一方で物語を読んで心を豊かにすること、言い換えると、疑似体験を通して思考の選択肢を増やすような体験は、子供の心をより強く、かつ創造的にしてくれるのではないかと思っています。不況のときには人は不安になりがちなので、実用的で「これが答えだ!」と言い切ってくれるものが求められがちではありますが、子供には物語を通して心を豊かにする経験も必要だと思うので、僕自身はそうした物語を感じられる作品を推していきたいです。

コラボ企画とグッズ販売について

前述の通り、pixiv小説ではコラボ企画としてクリスマスをテーマにした小説やエッセイの投稿を受け付けています。「ブックサンタ2023」のタグをつけて投稿することで、作品数×500円がピクシブ株式会社からNPO法人チャリティーサンタに寄付されることになっています。オリジナルだけでなくファンフィクションでも参加できるので、ぜひお気軽にご参加いただけると嬉しいです。詳しい募集内容や、これまでの投稿作品などはこちらからご覧いただけます。

また、 pixiv公式BOOTHにて、今回のイラストを使用したグッズを販売しています。複製原画、クリスマスカード、アクリルブロックの3種類で、特にクリスマスカードは今の時期にとても便利です。販売期間は年内いっぱいですので、お早めにお求めください。

『ものがたりの家』

今回の開催にあたってpixivから僕に依頼があった理由として、拙著『ものがたりの家』がブックサンタで贈る本として多くの方に選ばれているというのがあるのかなと思います。実際、僕もブックサンタを知ったのは本の感想を検索しているときで、昨年も6名ほどに言及していただけており、他にも書店の担当者にもオススメしていただけていました。

『ものがたりの家』は、ブックフェア「キノベス!2021」や「本屋さんイチオシの100冊」にも選出されており、今年も啓文堂書店の「大切な人に贈りたい本フェア」として年内いっぱい取り上げていただけています。書籍としては一定の年齢層以上を対象としているものの、読者カードなどを拝読すると5歳から90歳以上までと幅広い年齢層に楽しんでいただけているようで、「お祖母ちゃんが好きそうなので買ってあげたけど6歳の娘が食い入るようにして見ている」「自分のために買ったのに父が気に入ってずっと読んでいる」といったような感想を多く頂いています。贈り物としても丁度いいのかもしれません。

僕のブックサンタ向けのオススメ本は、こちらの記事でいくつかご紹介していますので、ぜひご覧ください。ブックサンタだけでなくクリスマスプレゼントとしても是非。また、その際には『ものがたりの家』も選択肢に加えていただけると嬉しいです。

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