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宮古島の井戸に圧倒される

この8月に、初めて宮古島に行ってきました。もちろん海や食事も目的ではあったのですが、宮古島に行くなら外せないと思っていた盛加井(むいがかー)に行けて、それも期待以上のスポットだったのでご紹介します。

盛加井の解説図

盛加井は宮古島のあちこちに今でも残る洞井(うりがー)の一つで、上図のとおり自然にできた窪地(陥没ドリーネ)を利用して作られています。宮古島は平坦な島で川がなく、水源の確保は死活問題なだけに、この洞井はかなり古くから使われていたようで、いつからあるのかといった明確な資料は残されていません。

盛加井の内部写真

内部はかなり独特な雰囲気で、枯れたツタがあちこちから垂れ下がり、カンボジアのベンメリア遺跡を彷彿とさせます。中央に木が一本だけ生えていたり、奥に石段が続いている様子はさながらゲームの世界のようで、あまりの非現実さに別世界に迷い込んだかと思うほどでした。

最深部の水汲み場、実際はかなり暗い

103段あるという石段を降りていくと水汲み場がありますが、太陽光がほとんど入り込まず、しかも足元の石段は濡れて滑るため一歩一歩注意しながら進まないといけません。一人で行くのはけっこう勇気が要ります。水汲み場は一応きちんと足場が作ってあり、水も湧いていて、以前はここの水をライフラインとしていたのだなと感慨深くなりました。

盛加井の入り口から見た全体像

なお、この盛加井までは近くの公園に車を停めて5分ほど歩く必要があります。僕もそうしたのですが、車に戻ろうとしたら1時間に10ミリを超える大雨が突然降ってきて、あわてて退散しました。しかし、穴の中にいるときにその雨に降られていたらと思うとちょっと怖いですね。

とにかく全てが神秘的で圧倒される空間でした。個人的には、ここを見学できたというだけでも宮古島に来た価値があるなと思います。このような洞井は宮古島内に幾つも残されていて、見学できるところも多いので、次回訪問の際には全部まとめて見学する勢いで巡ってみたいと思います。

宿泊したホテルの前にあるビーチ

なお、宮古島は国内最高レベルの白さを誇る砂浜も魅力で、あちこちにサンゴ礁が広がり、普通に泳いでいるだけで熱帯魚を見ることができ、晴れていれば国内とは思えないようなリゾート気分が味わえます。ウミガメツアーにも参加したのですが、普通にウミガメと遭遇できて驚きました。

ウミガメツアーで遭遇した風景

他にも幾つかのビーチに行きましたが、どこも砂浜はとんでもなく白いし熱帯魚だらけだし人は少ないし(これでも以前に比べるとかなり増えたそうですが)で、とても快適に楽しめました。一緒に行った7歳の次女は、この春に水泳を始めたばかりでクロールすらできなかったのに、シュノーケルをつけてバタ足で泳いで、浅瀬に点在するサンゴのコロニー周辺の魚を追いかけ回していました。おかげでかなり泳ぎが得意になったのか、東京に帰ってから水泳スクールでもめきめき上達しています。

イムギャーマリンガーデン、浅瀬になっている入江はサンゴのコロニーと熱帯魚だらけ

お料理も美味しく、予報では期待できなかった天気も行ってみたらほとんどの時間は晴れていて、最高の宮古島体験になりました。子どもたちも大満足でまた行きたいと言っていますし、何より僕が洞井を見て回りたいので、時期を見て再訪したいと思います。

なお、宮古島滞在時の写真はFANBOXにまとめて公開しています。計80枚、無料でダウンロードできます。資料や模写などにどうぞ。
https://yoshidaseiji.fanbox.cc/posts/6751500

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