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#32 Accessリレーション 複数のExcelを1つにつなげる--データ分析の第一歩

Excelユーザー必見!Accessクエリで業務効率を飛躍的に向上させる方法を、図解入りでわかりやすく解説中。
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#29では、キー同士が同じExcelを連結してみました。


キーが1対1のため、理解しやすかったと思います。

今回はキーが複数(キーの重複)あるExcelのリレーション抽出にトライしてみましょう。
複数の部署にまたがるデータを集約し、情報抽出したり、分析するのに役立ちますよ。




1.サンプルデータのリンク

今回のサンプルExcelです↓

ダウンロードしてzipファイルを解凍していただくと次の3ファイルが現れます。

今回はこれをインポートではなくリンクして取り込んでみてください。
◆ここでリンク参照

前回まで使用していたAccessファイル「Accessクエリ学習2」にリンクしてみました(新規AccessファイルにリンクしてももちらんOKです)。

3つのExcelがリンクされましたね。


2.テーブルの中身

それぞれのテーブルの中身を見てみましょう。
「TC01_企業基本情報」は企業ID5つと会社名5社が格納されています。


「TC02_企業担当」テーブル↓

企業IDと会社名は「TC01_企業基本情報」と同じですね。
会社の部署名、担当者名、電話番号、メールアドレスが格納されています。
取引先の部署と担当者情報となります。
例えば企業ID=1の株式会社ABCの担当者は山田さんとなります。

「TC03_請求」テーブルです↓
請求書の番号になります。

企業IDが重複していますね。例えば企業ID=1は3つ存在します。

企業ID=1の「株式会社ABC」の請求が3回記録されていることが分かります。
3月、4月、5月の1か月ごとの請求で、それぞれ請求書番号が1,2,3となります。

3.テーブルのリレーション

3つのテーブルを連結(リレーション)してみましょう。

「企業ID」をキーにして、緑で囲っている項目をフィールドへ表示します。


重複が発生しています。
「TC03_請求」テーブルが1社に対して複数存在するからです。

データの活用はこの事実を元にどう料理していくか?ということになります。

様々な情報を集約して、自分は(あるいは上司や部署や会社が)どういう側面でデータを切り取って必要な情報を得たいのか?を意識することになります。

3.ほしい情報を選択する

例題1:
3つのデータを突合し、ID1の株式会社ABCの情報だけを取り出してください。
また、そこから分かる情報を解説してください。

回答イメージ

株式会社ABCの情報が抽出されました。
抽出方法は簡単ですよね↓

企業ID=1だけを抽出条件に指定するだけです。
部署名~メールアドレスは同一情報なので、あえて表示する必要はありません。
以下の表示でもOKです。

この情報から分かることは、
・3,4,5月に請求書を発行していること
・請求書番号は、1,2,3であること

となります。

請求月日を見やすく昇順にしてみましょう。

デザインビューで昇順を選択


請求月日が見やすくなりました。
データ抽出・分析は、このように抽出の調整を繰り返して試行錯誤していくのがポイントになります。


例題2:
3月に請求を出している会社の情報を抽出してください

回答イメージ

抽出方法は、こちらも簡単ですね↓

デザインビューで抽出条件を指定

「請求年月日」に2023-03*を指定します。
ワイルドカードを03の後につけることで03の後はどんな数字でも抽出されます。

3月に3社に請求を発行していることが分かりますね。


例題3
4月に株式会社ABC(企業ID=1)に請求書を発行していることは把握しています。
同じ株式会社ABC以外で4月に請求書を発行しているすべての会社を調査してください。

回答

請求月日が4月の2社が抽出されました。

抽出方法

デザインビューで操作します

株式会社ABC(企業ID=1)以外を抽出するので、企業IDは<>1(または Not 1)を指定します。

4月の請求月日は2023-04*を指定します。

リンクしているExcel「TC03_請求」を経理部が管理しているファイルだと仮定します。
経理部がファイルを最新状態を反映している場合、リンク機能によりリアルタイムでAccess表示しています。

今回の例題では請求書番号が5,8を知りたいのですから、例えば経理部に請求書番号5,8を問い合わせて明細を確認する、などができるのです。

次回もリレーションを深堀していくのでお楽しみに!


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